AXF(アクセフ)とは
「AXF(アクセフ)」はテイコク薬局を運営する「株式会社テイコク製薬社」と、アパレルメーカーの「サンフォード株式会社」が共同開発したブランドです。
メーカーの公式サイトによると、「カラダが、想像を超えてゆく」をコンセプトに掲げています。
私がこのブランドを知ったのは2017年末頃でした(おそらくブランド発足も同年だったと思われます)。
SNSを活用した効果的なマーケティング戦略、特に著名アスリートの着用写真の発信などにより、短期間で注目を集めるブランドへと成長しました。
AXFの特徴
AXF商品の最大の特長は、『IFMC.(イフミック)』という特殊な溶出液を素材に含浸(素材に液体を浸して含ませること)していることです。
このイフミック含浸素材を使用した商品を着用することで、リンパ液や血液の流れを促進し、体幹機能を高める効果が期待できるとされています。
AXF=IFMC.(イフミック)の効果
前述のとおり、AXF商品の効果の核となっているのは「IFMC.(イフミック)」です。
これは鉱物、水、温泉水を特定の配合で組み合わせた溶出液のことで「集積機能性ミネラル結晶体(Integrated Functional Mineral Crystal)」の頭文字から名付けられています。
2019年7月19日には特許を取得しています(特許第6557442号)。
画像参照:http://ifmc.jp/鉱物、水、温泉水の組み合わせを数百種類作り、特定の組み合わせによってできた溶出液(以後、IFMC.とする:集積機能性ミネラル結晶体/integrated functional mineral crystal)を皮膚に直接噴霧、またはIFMC.を布に含浸して皮膚に接触させることで、どちらも皮膚の温度が上昇し、血流が増加することが分かりました。
またIFMC.を含浸したウェアや腰ベルトを装着するだけで体幹が強くなり、バランスが強化されることにも気がつきました。その効果を検証するため、足元に不安を抱える30名以上のお年寄りにご協力いただき、安定歩行実験を実施したところ大半の方から歩行が楽になったという意見を頂きました。
引用文を確認すると、「皮膚温度の上昇」、「血流増加」、「体幹・バランス強化」などが主な効果のようですね。
メーカーのfacebookでは、運動後の血中乳酸値やミドルパワー値への影響も報告されていますが、これは3名の平均値による実験データとなっています。もう少しサンプル数が欲しい。
その他、酸素摂取量やベンチプレスの筋電位、柔軟性などにも影響があるとのことです。
また、酸素摂取量、ベンチプレスの筋電位、柔軟性への影響や「冷え性の改善」「疲労回復」「新陳代謝促進」などの効果も記載されています。ただ、これらの表現は薬機法(旧薬事法)との関係で微妙な部分があります。最近は広告表現が厳しくなってきているので…。
後述しますが、イフミックの効果を生み出しているのは「一酸化窒素」なので、私的には商品の効果ではなく、あくまで「一酸化窒素の効果は○○です」などと記載するのが無難なのかなと思います。
IFMC.の研究
テイコク製薬社はイフミックの作用を科学的に検証するため、2018年に東京都市大学との産学連携で「ミネラル結晶体研究センター」を開設しています。
これは、健康ネックレスで知られるファイテンが2007年に京都府立医科大学と共同で設立したアクアメタル研究会に近い取り組みと言えるでしょう。
IFMC.によって身体の筋肉や腱の中にある「筋紡錘」「腱紡錘」といわれるセンサーが、筋肉や腱の収縮状態をすばやく伝えて、脊髄反射を介して姿勢・運動の調整に重要な働きをし、体幹が強くなり、足に粘りが出ている可能性があることから現在、東京都市大学の総合研究センター内に、「ミネラル結晶体研究センター」を設立し、生理活性効果などの研究が進められております。
AXF商品同梱紙より引用
研究の目的は以下の通りです。※()内は私の解釈です。
- 生体におけるイフミックの物理・化学的物性評価
(イフミックの構造や物性、反応などを物理学的な手法を用いて評価すること) - 生体におけるイフミックの生理活性機序の解明
(イフミックが特定の生理的調整機能に対してどのように作用するかの解明、簡単にいえば作用メカニズムを解明すること) - イフミックの実用化促進
(イフミックを使った製品の開発)
イフミックの今後の可能性について、東京都市大学工学部医用工学科の藤本客員教授は自身のブログで、以下のような分野への影響が期待できると述べています。
- 運動機能をあげる → スポーツ界への寄与
- 筋肉制御感覚を戻す → 姿勢制御歩行を安定させ転倒防止につなげる
- 血管拡張作用 → 毛髪、性的機能の改善
- 血管新生作用 → 組織への酸素配給改善、アンチエイジング
ミネラル結晶体研究センターのサイトには2018年時点でイフミックのX線元素分析マッピング像や、末梢血管の血液循環促進、平衡感覚改善に関する画像・図表が掲載されているものの、論文は確認できませんでした。
センター開設から間もないため、今後、どのような学術誌にどのような研究成果が発表されるのか、注目していきたいと思います。
東京都市大学との共同研究発表
2019年7月下旬、東京都市大学世田谷キャンパスでテイコク製薬社との共同研究に関する発表会が開催されました。
この発表では、イフミックを肌に吹きかけることで末梢血管の血液循環が促進され、約10分で肌の温度が上昇するという効果が報告されています。
具体的には、超音波エコーによる計測で血流速度は一定でありながら、動脈血管の直径が6mmから9mmに拡張したことが確認されました。
この変化の要因として、「微量の一酸化窒素の産出が血管に好影響を与えた」と結論づけられています。
一酸化窒素の作用
血管拡張物質である一酸化窒素(NO)は、磁気ネックレスの肩こり改善効果の要因の一つとして注目されており、「アセチルコリン説」と共に、そのメカニズム解明が期待されている仮説です。
磁気の場合、アセチルコリンを分解するコリンエステラーゼの作用を抑制することで、コリン作動性神経の末端から放出されるアセチルコリンの量が増加。これにより一酸化窒素が増加し、血行が改善されると考えられています。
イフミックはどのようなメカニズムで一酸化窒素を産出するのか…今後の研究発表を楽しみにしたいと思います。
2020年8月29日、東京都市大学との共同研究により、「The Natural-Mineral-Based Novel Nanomaterial IFMC Increases Intravascular Nitric Oxide without Its Intake: Implications for COVID-19 and beyond」(「天然ミネラル由来の新しいナノマテリアル、IFMCは生体内に摂取させることなく血管内一酸化窒素濃度を増大させる:COVID-19とそれ以降への示唆」)という論文が発表されました。論文が掲載された「nanomaterials」のIFは2021年時点で4.921と標準レベルです。
AXFネックレスの種類
それでは、イフミックを素材に含浸したAXFネックレスをいくつか紹介したいと思います。
AXF Color Band(カラーバンド)
「カラーバンド」は、伸縮性のある紐状の素材でできたネックレスです。
リフレクター(反射部分)のついた「Color Band(Reflector)」とリフレクターなしの「Color Band(Logo)」の2種類があります。
カラーバリエーションは非常に豊富で、複数の色を組み合わせたものや単色のものから選ぶことができます。
私も見た目や効果を確かめたかったので購入してみました。
形状はリフレクター付きで、カラーはジャイアンツカラーのオレンジが入った「C.Gray×Orange」。
画像だけでは分からないかもしれませんが、素材はヘアゴムを編んでいる感じで伸縮性があります。
リフレクター部分はメタリックカラーだったので最初は金属的なものかと思いましたが、表面だけ少し硬めに加工された合成皮革ですね。スポーツ時に使うので当然か…
ちょっと思っていた質感とは違っていたけど、ゴムのつなぎ目がどこにあるか分からないくらい綺麗につなぎ合わされているなど、つくりは丁寧だと思いました。
(AXF×Belgard)シリコンネックレス
「シリコンネックレス」は、AXFと防具メーカーの「ベルガード」とのコラボレーション商品です。
シリコン素材でできたチャームが付いたネックレスで、チャームは黒と白のリバーシブルになっています。
画像引用:AXF公式より
カラーはホワイト、ブラック、レッド、ネイビー、ネオンイエローの5種類で、チャームには「XB」というAXFとベルガードのマークが入っています。
予約しようかなとも考えましたが、デザインがあまり好みではない(あくまで個人的にです)ので、今回は見送って少し傷んできたカラーバンドのオレンジと前々から気になっていたサックスを購入しようと思っています。
オリックスの山本由伸投手や山岡泰輔投手もつけているモデルなので、ファンの人にはおすすめです。
AXF Color Band RS(カラーバンドRS)
「カラーバンドRS」は、2020年に新発売されたネックレスです。
チャームがシリコン素材で黒と白のリバーシブルなので「RS(Reversible Silicon?)」なのかな。
ちょっと気になったのでとりあえず買ってみることにしました。
カラーはオレンジとベージュとグレーで迷ったけど、今回はグレーを選択。
パッケージは無印のカラーバンドの方が高級感がありますね。
RSのパッケージはやや安っぽいですが、一目でネックレスのカラーが分かることを重視したのかもしれません。
パッケージの後ろ部分にフック穴がついているので陳列はしやすそう。
無印カラーバンドのリフレクター部分は合成皮革なので段々と傷んできます。(色も黒っぽくなってくる)
RSはシリコン素材なので耐久性は高そうです。
カラーバンドRSのサイズは、今のところ45cmのワンサイズのみ。無印カラーバンド(51cmフリーサイズ)と比較すると結構差があります。
無印カラーバンドは女性にはちょっと長めでしたが、RSは鎖骨の下くらいにチャーム部分が来るくらいで私的にはちょうどいい長さです。
AXF EX Airyワイヤーネックレス
「EX Airyワイヤーネックレス」は、2021年4月に新発売されたネックレスです。
AXFでは初めてのワイヤータイプのスポーツネックレスなので、気になって購入してみました!
素材は金属ですが、イフミック加工はしっかり施されています。
現在リリースされているネックレスのカラーはブラック、シルバー、ゴールド、レッドの4色。
どの色にしようか迷ったけど、今回はシーンを問わず着けられそうなシルバーを選びました。シルバーとゴールドが人気カラーになりそうな気がします。
「EX Airyワイヤーネックレス」を着けてみて、まず感じたのはネックレスの「軽さ」。
紐部分に細いステンレス素材のワイヤー、アジャスター部分には軽量のアルミを使っているので、ネックレスの重量はなんと3グラム!
「Airy(エアリー)」の名の通り、着けている感じがしないほどの軽さがこのネックレスの大きな特長です。
ワイヤー部分はナイロンコーティングが施されているので錆びにくくアレルギー対策も〇。
それから、ワイヤーは想像していたよりずっと柔らかくてくにゃくにゃしています。
私的にはもう少し硬いほうが好みですが、スポーツ時のケガのことを考えると柔らかいほうが安全ですね。
ネックレスの着脱はマグネット仕様になっているアジャスター部分で。
小さくても強力な「ネオジム磁石」が使われているのでパチッとしっかりとまります。
着脱が楽なので使い勝手は◎。
サイズは45cmのワンサイズ。後ろ部分に余裕を持たせて着けるとこれくらいの長さです。
女性にはやや長い感じもするけど、単体で着けるなら男性でも女性でもスッキリ着けられるでしょう。
シンプルなデザインのワイヤーネックレスなので重ね付けしても面白いと思うのですが、女性が重ね付けするならもう少し短めのサイズが欲しいですね。男性は45cmでちょうど良さそう。
女性用に42cmくらいのサイズがあれば少し長めのスポーツネックレスや磁気ネックレスと組み合わせるとメリハリがついてきれいに見えると思います。

45cmだと女性の重ね付けにはやや長め。右くらいの長さならスッキリ。
「EX Airyワイヤーネックレス」はシンプルなデザインで軽いスポーツネックレスが欲しい人に人気が出そうな気がします。
使用してみての感想
2017年に初めてAXFの「カラーバンド」を購入し、その後「カラーバンドRS」、「EX Airyワイヤーネックレス」と新商品が出る度にAXFのネックレスを購入して実際に使ってみました。
効果に関しては、正直よく分かりません(笑)
私はアスリートではないので、運動といえば週に数回10km程度ランニングをするくらい。
高負荷のかかる運動や本格的なスポーツになれば、もっと効果が分かりやすいのかもしれませんね。
着け心地に関しては、どのネックレスも重量が軽いので着けていてもストレスは全く感じません。
今は「EX Airyワイヤーネックレス」を他メーカーの磁気ネックレスと重ね付けして使っています。
洗濯について
衣類加工には撥水、撥油、消臭、吸汗、UVブロックなど、様々な種類があります。
これらの加工の多くは洗濯を重ねるごとに効果が低減し、約40回の洗濯で購入時の4割以下の効果となってしまいます。
AXFのネックレスについて、総代理店のfacebookでは「洗濯による成分の劣化はない」との回答が確認できました。
ただ、他のメーカーのように洗濯回数と効果の相関データなどが公式サイトで確認できれば、より信頼性の高い情報として参考になるのではないでしょうか。
追記
メーカーの公式facebookで当記事(AXF(アクセフ)ネックレスの効果や種類など)を取りあげてくださり、洗濯時の効果低減についての見解を記載してくれていました。
以下に見解文の一部を記載しますので参考にしてください。
このIFMC.(鉱物、水、温泉水を特定の配合で組み合わせ生成された溶出液)に含まれる集積機能性ミネラル結晶体は、ナノレベルの非常に小さい粒子であり、一度含侵加工すると繊維の中にまで付着します。実際に洗剤を使用し、手洗い、洗濯機を用いて実験を重ねましたが、100回程度洗濯しても効果は変わらないことが証明されています。
IFMC.official(facebook)より引用
おまけ
イフミック技術を使用した商品は、実は「しまむら」でも展開されています。
テイコク製薬社がしまむらと協力し、同社のプライベートブランド「CLOSSHI(クロッシー)」にイフミック技術を提供しているのです。
ブランディングにこだわる企業はブランド・技術価値が下がるので、基本的に量販店に商品を卸さないイメージがありますが、よりたくさんの人に効果を実感してもらいたいという企業姿勢なのかもしれませんね。
商品ラインナップは女性用の下着、帽子、パジャマ、レッグウォーマー、アームウォーマーなどで、手頃な価格設定となっています。
私も実際にアームウォーマーを購入しましたが、指ぬきタイプで複数のカラーバリエーション、素材の質感も良く、使い心地に満足しています。
さいごに
「AXF(アクセフ)」はテイコク製薬社とサンフォード株式会社が共同開発したスポーツ用品ブランドです。
商品の特徴は鉱物と温泉水から抽出したナノレベルのミネラル結晶体「IFMC.(イフミック)」を素材に含浸させていること。
イフミックは皮膚との接触により一酸化窒素を産出し、血管を拡張して血流を促進する効果があるとされています。これにより、体幹の安定や可動域の拡大、疲労回復などが期待でき、その効果は東京都市大学との共同研究で検証され、特許も取得しています。
私としては商品の効果については何ともいえない感じですが、多数のアスリートに愛用されているので一定の効果はあるのかもしれません。
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リポスト:読売巨人軍公式Instagram
「カラーバンド」や「シリコンネックレス」は金属不使用なので、金属アレルギーの心配がなく、身体接触のある運動時でも安心して着けられる点がスポーツ向きだと思います。
自分の好きなカラーやデザインがあれば、ぜひチェックしてみてください!

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