プロ野球選手がユニフォームやキャップ以外で試合中や練習中に身に着けているアイテムといえば『アームスリーブ』や『スポーツネックレス』など。
今回は見た目がかっこいいだけじゃなく、身に着けることでさまざまな効果が期待できるアームスリーブについて書いてみたいと思います。
私自身アームスリーブをすごく気に入っていて、いろいろなメーカーやブランドのアームスリーブを買って使っているので、それぞれの商品の使用感なども紹介していきます。
トップアスリートも着用するアームスリーブの効果や選び方、人気のメーカー
アームスリーブとは?
アームスリーブ(アームカバーやシューティングスリーブとも)はナイロンやポリウレタンなどの素材を筒状に編み上げたもので、手首から上腕付近に装着して使います。
現在はプロ野球選手以外にも陸上やゴルフ、テニス、バレーボールなどさまざまな競技のトップアスリートが着用しているアームスリーブ。一番最初に身に着けてプレーしたのはNBAのレジェンドプレイヤーのひとりアレン・アイバーソンだとか。

同メディアが「至高のNBAアクセサリー」と称えるのが、「アレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)のアームスリーブ」。「おそらく最も影響力のあるアクセサリーであり、1つのドキュメンタリーを作れそうなほど」と続け、「疑いようもなくクール。彼がゲーム中、腕のそれを引きあげるのを見るだけで、畏敬の念を起こされた」と記述した。
プレーの質だけではなくかっこよさにもこだわるアイバーソンの代名詞的なアイテムということで、使う前はオシャレにスポーツを楽しむファッション的な意味合いが強めのアイテムというイメージでしたが、実際に使ってみると効果もなかなか侮れませんでした。
アームスリーブの効果
アームスリーブを身に着けることで得られる効果はさまざまで、素材の違いや”着圧設計”の有無などで大きく異なります。
ほぼ全ての商品に共通なのは「紫外線(UV)対策や外傷防止、寒さ対策、汗対策」など。これはアームスリーブが”手首から腕を覆うアイテム”なので効果の大小はあれど基本的に同じ。
それに加えて、冷感素材や温感素材を採用することで「温度対策」を強化したものや、厚めの素材を使用することによって「衝撃吸収効果」を高めたもの、肌触りの良い特殊素材や縫い方にこだわることで「快適性」を追求したものなど、採用素材で得られる効果は違います。
さらに、腕を適度に圧迫する”着圧設計”を備えたもの(コンプレッションタイプ)は運動中の関節や筋肉の余分なブレを抑えることができるので、運動効率をアップさせたり疲労を軽減する効果も期待できます。
その他、アームスリーブを着用することで腕への”意識付け”を行っている選手もいるという話も(例:バスケでシュートを打つ際力が入りすぎないよう意識するなど)。
アームスリーブはどっちの腕につける?
次はアームスリーブをどちらの腕に着用するかですが、これは好みの問題だと思います。
右腕でも左腕でも両腕でもOK。
野球選手は右か左の片方で、バレーボール選手なんかは両腕に着けているイメージがあります。
さらに細かく見てみると野球選手の場合、”利き手”もしくはボールを投げる方の腕にアームスリーブを着用していることが多いです。
人気選手を例に挙げると、NPBでは柳田悠岐選手(右投左打)、吉川尚輝選手(右投左打)、山川穂高選手(右投右打)、菊池涼介選手(右投右打)、MLBでは鈴木誠也選手(右投右打)、カルロス・コレア選手(右投右打)、フェルナンド・タティスJr.選手(右投右打)、トレイ・ターナー選手(右投右打)など、多くの選手がボールを投げる方の腕に着用しています。
アームスリーブは一部の商品を除いてほぼ2枚組で販売されているので、右腕だけ左腕だけ、そして両腕といろいろ試してみて自分に合うスタイルを探すとよいかと思います。
アームスリーブの選び方
前述の通り、アームスリーブを選ぶ時は商品によって効果が異なるので採用素材や”着圧設計”の有無に注目しましょう。
アームスリーブの生地の質感は大きく分けて2種類
アームスリーブの素材は着け心地にも大きく影響します。
ほとんどの商品がナイロン・ポリウレタン・ポリエステル等を単独、もしくは組み合わせた生地を使用しているのですが、各商品で布の質感が結構違っていて、大きく分けると生地のきめが細かいツルっとしたタイプと粗目のザラっとした2種類に分かれます。

ツルっとしたアンダーアーマーのアームスリーブ(上)とザラっとしたアディダスのアームスリーブ(下)
ツルっとしたタイプは基本生地が薄めで肌触りが良く、汚れや水に比較的強いものが多いです。
生地が薄いので腕への違和感が少なくもたつきも感じにくいですが、前腕部分への圧が弱めで上腕のストッパー部分で固定する商品が多いのでずり落ちがやや気になりますね。
一方、ザラっとしたタイプはツルっとしたタイプに比べると生地が厚めでサポーターっぽいしっかりした手触りが特徴。
基本的に伸縮性に優れており手首や前腕部分からしっかり圧がかかるためフィット感が高くずり落ちが少ないです。
ただ、生地が厚めのものが多いので全般的にはツルっとしたタイプに比べるともたつきや違和感を感じやすいかもしれません(特にひじの内側部分)。
両タイプの基本的な特徴は上記の通りですが、メーカーがこだわりを持って作った”質の良い”商品は、ツルっとしたタイプなのにずり落ちが少なかったりザラっとしたタイプなのにもたつきや違和感が少なかったりと長所を伸ばしたり短所を改善できているイメージがあります。
自分の腕のサイズを測り適切なサイズを選ぶ
個人的にすごく重要だと思うのが”サイズ選び”。
きちんと自分の腕にフィットするものを選ばないと、緩すぎる場合は頻繁にずり落ちたり、逆にきつすぎる場合は痛みが出たりと着用することでストレスがたまります…。
なので、購入前にしっかり自分の腕のサイズを測っておき、それに合うサイズのものを選びたいですね。
測るのは上腕の一番太い部分のサイズ(腕の力を抜いた状態で測りましょう)。
例えば上腕の太さが22cmだった場合、ザムストのアームスリーブならSSサイズが19.0~23.0cm(サイズの中心21.0cm)、Sサイズが22.0~26.0cm(サイズの中心24.0cm)なので適応サイズはSSかSということになります。
こういう風に腕の太さが2サイズにまたがる場合はサイズの中心に近い方を選びましょう(上のケースの場合はSよりSSの中心の方が腕の太さに近いのでSSサイズを選ぶ)。
アームスリーブの長さはメーカー・ブランドによって全然違う
あとはアームスリーブの”長さ”にも気をつけたいところ。
これもサイズ選びと同じくらい大事!
実はアームスリーブの長さはメーカー・ブランドによって全然違います。例えばファイテンのアームスリーブは短めだけどアンダーアーマーのは長めとか。
私のイメージ的には国内メーカーのは短めで海外メーカーのは若干長めな感じですね。一般的に日本人より外国人の方が手足が長いというのが影響しているのかも。
ネットショップの商品ページには腕の太さのサイズ(SやSSなど)は表記してあっても長さの表記がない場合があるので注意しましょう。
人気メーカー・ブランドのアームスリーブの特長やサイズ感、感想
それでは現在私が使っているいろいろなメーカーやブランドのアームスリーブを紹介したいと思います。
アームスリーブを製造・販売しているメーカーは数えきれないくらいたくさんありますが、今回は自分が実際に購入して使った物のみ。
装着時の手首あたりの画像もアップしているので長さの参考にしてもらえればと思います。
ただし、座った状態でアームスリーブを装着して写真を撮っているので立った状態だともう少し下に落ちる感じです。(脇部分から手首までの長さは約44cm)
UNDER ARMOUR(アンダーアーマー)
アメリカのメリーランド州に本社を置く巨大スポーツ用品メーカー「UNDER ARMOR(アンダーアーマー)」。
UAアイソチル アームスリーブ
「アンダーアーマー」からは数種類のアームスリーブが発売されていますが、私が持っているのは【UAアイソチル アームスリーブ】という商品です。
主な特徴は着圧設計、Iso-Chill(アイソチル)素材を採用したことによる接触冷感効果や高い吸汗速乾性、UPF50の日焼け防止機能、4wayストレッチ(4方向へのストレッチ性に優れる)、など。

アイソチル素材は新型コロナが大流行していた時に新発売されたスポーツマスクにも採用
アンダーアーマーのアームスリーブは、コンプレッション具合は普通で肌触りはツルっとしていて気持ちいいです。
アイソチル素材に関しては「涼しい」という感じで「めちゃくちゃ冷たい」というほどではありません。
気になったのはサイズ表記がアバウトなのと他のメーカーに比べて若干長めなこと。
サイズはSM(small/日本だとS)・MD(medium/日本だとM)・LG(large/日本だとL)の3サイズですが、現時点では公式サイトを見ても何cmから何cmまでという細かい表記がありません。これは不親切だなぁと思います。
長さの表記もなし。ただ、この商品を販売している楽天市場のお店が実寸値としてSM・MD・LG共通で長さ43.2cmと記載していました。

他メーカーに比べるとちょい長め
腕全体に強く圧がかかるタイプではなく、強めの圧がかかった上腕のストッパー部分でずり落ちないように固定するタイプなので、サイズは多少アバウトでも大丈夫だけど小さすぎると長時間使用した時に上腕部分に痛みを感じる可能性も…。
アンダーアーマーのアームスリーブは、この【UAアイソチル アームスリーブ】以外もサイズ表記がアバウトなのでサイズ選びには注意が必要です。
GOLDWIN(ゴールドウイン)
「GOLDWIN(ゴールドウイン)」は東京都に本社を置く日本のスポーツ用品メーカーです。
国内スポーツメーカーの規模的にはミズノやアシックス、デサントなどに比べると小さいですが、人気ブランドである「ザ・ノース・フェイス」や「ヘリーハンセン」等のアイテムを取り扱っているだけあって売上上位のメーカーをはるかに凌ぐ勢いを感じます。
C3fit インスピレーションアームスリーブ
私が持っているゴールドウインのアームスリーブは【C3fit インスピレーションアームスリーブ】という商品の甲付きメッシュタイプ。
ゴールドウインブランドの根幹をなすコレクションのひとつで、Compression、Conditioning、Comfortの3つの”C”をコンセプトとして生まれたパフォーマンス性とリカバリー、日常ケアに効果的なアイテム群。
アームスリーブのほかにもカーフスリーブ、タイツ、ソックス、アンダーウェアなどが発売されている。
主な効果は着圧設計による関節・筋肉の余分なブレ抑制→運動効率アップやUVガードなど。
他のメーカーにはないこだわりとしては肌触りが良くソフトな馴染みの特殊な素材を採用していることと縫製方法でしょうか。
ナイロンベースの特殊素材の質感はツルっとしっとりという感じで着け心地良し。着用時のストレスを減らすために縫い目に特殊なテープを貼って肌面をフラットに仕上げたり(スマートシーム加工)ととにかくクオリティの高さが光ります。
さらに、私が使っている甲ありタイプは熱がこもりやすい内側部分をメッシュ素材にすることで通気性に優れ蒸れにくく汗抜けが良い仕様になっています。
私は屋外で動く時に使いたかったので日除けも兼ねて甲付きタイプを購入しましたがラインナップにはもちろん甲なしタイプもあります(メッシュは甲ありだけかも?)。
サイズは甲なしタイプがS(20~23cm/袖丈39cm)、M(24~27cm/袖丈40cm)、L(28~31cm/袖丈42cm)の3サイズで、甲ありメッシュタイプはS(20~23cm/袖丈46cm)、M(24~27cm/袖丈48cm)、L(28~31cm/袖丈50cm)の3サイズです。
高級メーカーであるゴールドウインの商品だけあって値段は高価ですが、随所にこだわりを感じる質の高いアームスリーブだと思います。
McDavid(マクダビッド)
「McDavid(マクダビッド)」 はアメリカ・カリフォルニア州に本社を置くユナイテッドスポーツブランズが取り扱うスポーツメディカル用品ブランド。
マクダビッドはアームスリーブ以外にも手首・肩・指などのサポーターやコンプレッションアイテムなどさまざまな商品を販売していてプロ野球選手に多くの愛用者がいます。
ヤクルトの山田哲人選手やロッテの松川虎生選手とはサポート契約を締結。ジャイアンツの吉川尚輝もマクダビッドのアームスリーブを着けているのを何度か見ました。
私が持っているマクダビッドのアームスリーブは【パワーアームスリーブ】と【コンディショニングアームスリーブ】の2種類。
パワーアームスリーブ
パワーアームスリーブは、腕全体を適圧サポートし筋肉のブレや疲れを抑え動きを安定化させたり、肌あたりがソフトでツルっとした触り心地の吸汗速乾素材「hDcファブリック」による水分・体温コントロールなどが主な効果です。
使ってみた感想としては、着圧がやや強めで全体的に硬い感じ。
ずり落ちを抑えるために上腕のストッパー部分はさらに強い圧がかかっているので長時間着けると若干痛みやストレスを感じました。
サイズはXS(17~21cm/長さ36cm)、S(22~27cm/長さ40cm)、M(28~31cm/長さ43cm)の3サイズ。一般的なアームスリーブと比べるとちょっとだけ長めです。
購入時は1本入りなのでご注意を。
コンディショニングアームスリーブ
もう1種類のコンディショニングアームスリーブは、ターゲッティドコンプレッション(段階着圧)によって血行促進をサポートし疲労軽減や回復を早める、テーピング理論に基づいた独自のサポートラインによる部位の圧迫サポート力、フレックス×フラットニット製法による快適な着け心地などが主な効果や特長。
パワーアームスリーブはツルっとした素材でしたが、こちらは布っぽいというかサポーターっぽいというか…そんな感じの素材です(素材の項で触れたザラっとタイプ)。
そして個人的にすごく良いと思うのが”段階着圧”設計。
腕全体に同じような圧をかけるのではなく、手首から上腕まで段階的に圧が弱まっていくような設計になっています。
この段階着圧は医療機器の弾性ストッキングなどにも採用されているのですが、段階的に着圧を変えることによって、より効果的に血行を促進したりリンパ液の流れを改善できたりするみたいです。
さらに段階圧力を採用しているアームスリーブはフィット感が良くずり落ちにくいのも大きな特長。
通常の着圧設計アームスリーブの場合はどうしても上腕ストッパーでの固定が主になるのでずり落ちやすかったりストッパー部分の圧が強すぎて痛みを感じたりするのですが、段階圧力タイプはそのあたりのストレスが軽減されている感じです。
ひじ周りのサポート力を高めるサポートラインについては人によって評価が分かれそう。
思ったより強いサポート力を感じるのでちょっと動きが制限されると感じる人もいるかもしれません。
サポートラインの位置を上手に合わせるのも少しコツがいります。
サイズはS(22~24cm)、M(24~28cm)、L(28~33cm)の3サイズ。長さの記載はありませんが大体38cmくらいですね。
パワーアームスリーブもコンディショニングアームスリーブもロゴ無しタイプがあるので高校球児におすすめです。
ZAMST(ザムスト)
「ZAMST(ザムスト)」は東京都に本社を置く医療製品製造メーカー「日本シグマックス」が取り扱うスポーツ用サポーター・ケアブランドです。
バレーボールやバスケットボールなど多くの競技のトップアスリートはもちろん、日常的に痛みを抱えている高齢者などからも支持されており、スポーツサポーターの国内シェア(出荷金額ベース)はなんと7年連続1位(※2022年現在)。
プロ野球選手にもザムストの人気は高く、ジャイアンツにも何人か愛用者がいます。
ザムストのアイテムは値段と品質のバランスが非常に良いので、私もスポーツで足首や膝の調子が悪い時はザムストのサポーターのお世話になっています。

ひざサポーター「EK-1」

足首サポーター「FA-1」
ザムスト アームスリーブ
ザムストのアームスリーブの効果は着圧設計による筋振動抑制機能や「HeiQ SMART TEMP」という高機能特殊素材による体温コントロール機能、伸縮素材「ライクラ®ファイバー」による快適なフィット感&高度なサポート力など。
質感はアンダーアーマーやゴールドウインのようにツルっとしたタイプではなくマクダビッドのコンディショニングアームスリーブに似たザラっとした布っぽい感じ(ザムストの方がちょっと薄め)。
このアームスリーブの着圧設計はマクダビッドのコンディショニングアームスリーブと同じで手首から段階的に圧を弱めていく”段階着圧”タイプ。
長時間の着用でも痛みやストレスを感じにくく、ずり落ちも少ない快適な装着感です。
長さはアンダーアーマーやマクダビッドに比べるとやや短めですが、運動時の邪魔にならないので個人的にはちょうどいいかなと。
サイズはSS(19.0~23.0cm)、S(22.0~26.0cm)、M(25.0~29.0cm)、L(28.0~32.0cm)の4サイズ展開。長さの記載はありませんが実寸は大体30cm後半です。
ザムストのアームスリーブは値段もまずまずで機能性は非常に高く、着用感もなかなかなので全メーカー・ブランドの中でもトップクラスに良い商品だと思います。
phiten(ファイテン)
「phiten(ファイテン)」は京都府に本社を置く健康・スポーツ関連用品メーカーです。
ファイテンといえば健康ネックレスを連想する人も多いかもしれませんが、実は医薬部外品や化粧品、スポーツウェア、寝具など、さまざまな健康関連用品の製造や販売も行っています。

私自身、スポーツネックレスを始めいろいろなファイテンアイテムを持っているのですが、その中でもサポーターやケア系のアイテムの質はなかなかのもの。(美容用品や寝具などはまだまだ発展途上かな…)
これはフィギュアスケートの羽生選手やジャイアンツの丸選手などのプロ野球選手、箱根駅伝の強豪選手など、多くのトップアスリートに寄り添い質の高い知見を得て、それらのノウハウを商品作りに反映してきたからだと推測します。
スポーツスリーブX30
現在販売されているファイテンのアームスリーブは「スポーツスリーブX30」という商品。
効果は着圧設計による疲労回復効果や吸汗速乾機能、UVカットなどに加えて、体をリラックス状態に導くといわれているアクアチタンが30倍濃度で含浸されています。
素材的にはツルっとしているタイプで着圧はやや弱め。ワンサイズ小さいのを選んでもいいかもしれません。
好みが分かれると思うのはアームスリーブの長さ。
一般的なアームスリーブと比べるとかなり短め。他のアームスリーブと同じ肩に近い上腕の位置で固定するとこれくらいの長さになります。
パッケージの着用写真のように、ちょっと低めの上腕二頭筋あたりで固定すると手首の上あたりで収まりそう。
野球選手の中には手首あたりにストレスを感じたくないという人も結構いるのでそういう人にはおすすめですが、個人的にはもう少し長いほうが万人受けするんじゃないかと思います。
サイズはS、M、Lの3サイズ。サイズの詳細な表記はありませんが、基準はSで約19~25cmで長さは約30cmです。
着け心地は全然悪くなくて個人的には好きなタイプのアームスリーブですが、気になるのは縫い目のほつれと長さの2点。
このアームスリーブは縫い目が多いのである程度の期間使っているとどうしてもほつれが出てきます。
都度カットして整えたりはしているのですがもう少しなんとかならないものか…。
長さに関しては、元々肘上あたりにセットして前腕部分をサポートする設計なんだと思うけど、もう少し長い方が固定もよくなるだろうしデメリットよりもメリットのほうが大きい気がします。
予想としては、あと何年かしたら現在のアクアチタンX30から最高技術であるメタックス仕様にリニューアルされると思うのでその時にガラッとモデルチェンジするかもしれませんね。
ファイテンが力を入れている陸上長距離のアスリートもここ数年アームスリーブを着用する選手が増えてきたので良い商品が誕生しそうな予感がします。
Colantotte(コラントッテ)
「Colantotte(コラントッテ)」は大阪府に本社を置く健康器具メーカーです。
コラントッテもファイテン同様、健康ネックレスが有名ですが、それ以外にもメーカー独自配列の磁石を採用したリカバリーウェアやサプリなども製造・販売しています。

以前からフィギュアスケートの宇野昌磨選手を始め、さまざまな競技のトップアスリートと契約を結んでいたコラントッテですが、昨年東証マザーズに上場し(東証再編で現在は東証グロース)豊富な資金を獲得しさらに契約選手を増やしています。
プロ野球選手にもコラントッテ愛用者が多く、ジャイアンツの選手の中にも着用者がたくさんいます。
コラントッテSPORTS アームスリーブ
コラントッテがアームスリーブを販売し始めたのは確か数年前。「エルボーサポーター E-Sleeves」という商品でした。
その商品は発売後しばらくして廃番になり、新たに「コラントッテSPORTS アームスリーブ」が発売されました。

新タイプ(右)は旧タイプ(左)と比べてストッパー部分などが改良されている
ド派手なデザイン(両手とも同じではなく片方は手首部分にロゴのみのシンプルデザイン)はさておき、新タイプはずり落ちやすかった上腕のストッパー部分の素材を変更したりといろいろ改善されています。
コラントッテアームスリーブの効果は着圧設計による筋振動軽減効果や吸水速乾・UVカットに加え、ひじ関節の内側に配置された130mTのフェライト永久磁石による装着部位の血行改善やコリの緩和効果など。
こんな感じで高機能素材を用いたり血行改善効果が期待できる磁石を取り付けたりといろいろと工夫が感じられるつくりになっています。
質感はツルっと系で着圧の強さは普通。
サイズはXS(25.0~29.0cm)、S(26.0~30.0cm)、M(27.0~31.0cm)、L(28.0~32.0cm)の4サイズ。長さの記載はありませんが大体37cmくらいです。
他メーカーと比べて、同じサイズ表記でも適応サイズが大きめになっているので注意しましょう。(同じSでもザムストの場合は22.0~26.0cmだけど、コラントッテの場合は26.0~30.0cm)
着用してみての感想ですが、随所にこだわりを感じるつくりになっていてクオリティ自体は高め。そしてお値段も高め。
ただ、旧タイプからはかなり改善されたとはいえ上腕のストッパーで固定するタイプなので長時間着用すると若干ストレスや痛みを感じるのと、やはり多少のずり落ちがあるところが気になります。
adidas(アディダス)
「adidas(アディダス)」 はドイツのバイエルン州に本社を置くヨーロッパ最大のスポーツウェアメーカー。
シューズを中心にありとあらゆるスポーツギア・ウェアを製造・販売しているイメージがあるアディダスですが、アームスリーブのラインナップは思ったよりも少なめです。
私が持っているのはゴルフ向けの【AEROREADY アームカバーTO363】とランニング向けの【ランニング アームスリーブSS742】の2種類。
AEROREADY アームカバーTO363
AEROREADY アームカバーは吸水速乾性に優れ、肌をドライでクールに保つ「AEROREADYファブリック」を使用したアームスリーブで、手の甲まで覆えるサムホールが付いています。
素材感はツルっとしたタイプで、腕への圧はほとんど感じません。
パフォーマンスアップやリカバリー・ケアを狙ったアームスリーブではなく、温度調節と紫外線カットが主の商品ですね。
手の甲にロゴが入ったシンプルなデザインは気に入っています。
サイズはフリーで対象はレディースです。
ランニング アームスリーブSS742
ランニングスリーブの方はザラっとした布タイプのアームスリーブでマクダビッドのコンディショニングアームスリーブやザムストのアームスリーブと同じような商品です。
フィット感もまずまずで通気性にも優れていて着圧具合も強めではあるのですが、マクダビッドやザムストの商品に比べると全ての点で若干劣る感じ。
伸縮性があまり高くないのが原因かもしれません。
まぁ、値段も上の2メーカーに比べると若干安めだし、質が低いわけではないのでアディダス好きの人にはおすすめです。
サイズはMとLの2サイズで詳細な適応サイズの記載はありません。多少は伸びるので強めの着圧を希望している人は小さめがおすすめかも。
長さの記載もありませんでしたが、実寸は約38~39cmです。
AEROREADY アームカバーもランニングスリーブも値段はそこそこで質も悪くはないのですが、天下のアディダスさんならもう少しこだわった商品をつくってくれてもいいのでは?と思ってしまいます。
最近になって、なぜかアディダスゴルフのアイテムの質がすごく上がってきたイメージがあるので、アームスリーブにも注力してくれないかなと密かに期待しています。
ASICS(アシックス)
「ASICS(アシックス)」は兵庫県に本社を置く日本最大のスポーツ用品メーカーです。
陸上長距離やバレーボールなど多くの競技で高いシェアを誇り、プロ野球界でも大谷翔平投手やダルビッシュ有投手など世界トップレベルの選手に支持されています。
アシックスのアームスリーブは今のところバレーボール用とランニング用のものが販売中。
アームスリーブ3053A072
私が持っているのはバレーボール用の【アームスリーブ3053A072】という商品です。
100%ポリエステルのやや厚めの布が採用されていて腕全体を良い感じに締め付けてくれます。
着け心地は今回紹介している全アイテムの中でも上位に入る快適さ。
あとは汗を吸ってくれたり紫外線を防いでくれるなど一般的なアームスリーブと同じなのですが、この商品の最大のプラスポイントは値段です。
Amazonや楽天などのネットショップで安く売っている店を探せば1枚800~900円くらいで買えます(この商品は1枚入り)。
両腕で4000円を超えるような高価なアームスリーブも多い中、このアームスリーブはかなり良心的な値段だと思います。
しかも、アームスリーブとしての機能面や着け心地も悪くないと思うのでコスパは最強クラスではないかと。
サイズはフリーサイズのみ。適応サイズは26~30cmくらいが想定されていますが伸縮性がかなり強いので適応サイズはもう少し広そうな気がします。
長さは大体35cmとやや短め。
バレーボール用はこのアームスリーブ以外にももう1種類、柳田将洋選手と共同開発したタイプ(3053A061/値段は1本1500円くらい)があります。
ランニング用はツルっとした素材のものが数種類。デザインがちょっと個性的なのと効果の面で他メーカーとあまり差別化できてなさそうだったので今回は見送りました。
NIKE(ナイキ)
最後はアメリカ・オレゴン州に本社を置く世界最大のスポーツ用品メーカー「NIKE(ナイキ)」です。
Breaking2 ランニングスリーブ
ナイキは陸上やバスケットボールに適したアームスリーブを中心に何種類か発売していますが、私が持っているのは【Breaking2 ランニングスリーブ】という商品。
このアームスリーブの特長や効果についてはナイキの公式サイトに説明がなく、販売サイト等にもあまり情報はありませんでした。
どのサイトにも記載されている文言は「通気性に優れたエンジニアードメッシュが適度な温度をキープ。左右別のエルゴノミックデザイン。シームレスニットを使用し快適な着用感。」など。
これだけではどういう商品なのかいまいち分かりませんね…。もっと詳細な説明を希望!
私が使ってみて感じたのは、強めの着圧設計(段階着圧っぽい)や今回紹介した全アイテム中No.1のフィット感、同じく全アイテム中No.1のずり落ちにくさなど。
これまで紹介してきたアームスリーブの中で一番着け心地が気に入っています。
質感的にはマクダビッドのコンディショニングアームスリーブやザムストのアームスリーブ、アシックスのアームスリーブなどと同じような布っぽい感じで厚さはまあまあ厚め。
フィット感はかなり良く、厚めの素材を使ったアームスリーブにありがちなひじの内側のもたつき感もあまり感じません。
フィット感の良さに加え上腕のストッパー部分に滑りにくい素材を採用しているからか激しい運動をしてもほとんどずり落ちることはありませんでした。

ストッパー部分はしっとり?した特殊な素材を採用
総合的には非常にレベルの高いアームスリーブだと思います。
数少ないマイナスポイントは布っぽい素材ゆえの埃やゴミのつきやすさと人によって好き嫌いありそうなやや奇抜なデザインですかね。
サイズはS/MとL/XLの2サイズですが、こちらも不親切で適応サイズなし。
長さの表記もありませんでしたが、実寸はS/Mサイズで約38~39cmでした。
伸びの良い素材なのとしっかり圧を効かせたいタイプのアームスリーブなのでやや小さめを選ぶのがおすすめですね。
まとめ
以上、非常に長くなってしまいましたが、アームスリーブの効果や選び方、私が現在使っている人気メーカー・ブランドの商品などをまとめてみました。
今回は「アンダーアーマー」「ゴールドウイン」「マクダビッド」「ザムスト」「ファイテン」「コラントッテ」「アディダス」「アシックス」「ナイキ」の9メーカー(ブランド)の商品を紹介しました。
使ってみた感想やサイズ感なども書いてみたので購入時の参考にしていただければ幸いです。
人によって好みがありますが、私はずり落ちにくくて筋振動抑制効果や高い回復効果が期待できる段階着圧タイプのアームスリーブが好みなので、ナイキ、ザムストあたりがお気に入り。コスパ的にはアシックスのアームスリーブもなかなかいいですね。
今回紹介した商品以外にもコンプレッションアイテムの質の高さに定評がある「スキンズ」や「ワコール」「ツータイムズユー」など、質の良いアームスリーブはたくさんあるのでぜひ自分に合うものを探してみてください。
スポーツ時だけじゃなく、腕をよく使う仕事やデスクワーク時の疲労軽減にもおすすめです!
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