巨人、劇的サヨナラ勝利!菅野の好投と尚輝の一打で首位阪神に連勝

5月4日、東京ドームで行われた対阪神8回戦は、ジャイアンツが2-1でサヨナラ勝ちを収めました!

ジャイアンツの先発・菅野は4回に1点を先制されるも、粘りの投球で7回1失点の好投を見せました。

一方、打線は阪神の先発・西に完全に抑え込まれていましたが、8回裏の丸の適時打でようやく同点に追いつき、試合は延長戦へ突入。

延長10回裏、代打の長野さんの安打などで一死満塁のチャンスを作り、最後は尚輝のサヨナラ打で決着!ジャイアンツが2-1で劇的な勝利を収めました。

阿部慎之助監督
監督コメント

代打って難しいですけど、チョーさんがよくつないでくれましたし、もちろん丸もつないでくれたので、いい形で最後は終わりました。

このゲームは皆で守り皆で1点を取りにいく「全員野球」という言葉がぴったりの素晴らしい内容でした

菅野の粘りの投球と小林の好リード

まず、試合をしっかりと作った安定のスガコババッテリーに賛辞を送りたいと思います。

菅野は序盤からストレート系の球速が140キロ中盤といつものような力強さはなく、時折制球が乱れるなど好調とは言い難い状態でした。

試合中、小林が菅野を叱咤激励しているシーンもよく見られましたね。

菅野が小林の要求通りに投げられない場面では、「ゴメン」と謝るシーンもありました。

小林に謝る菅野

そんな苦しい状況でも、7回6安打3奪三振1四死球1失点のHQSを達成できるのが、長年ジャイアンツのエースとして君臨してきた菅野の引き出しの多さ。

このあたりは次代を担う戸郷や山崎伊織にも見習ってもらいたい部分です。

後で出てきた情報ですが、どうやら菅野は前夜に「ぎっくり腰」を患っていたようで「決死の思いで投げた」と言っていました。えぇ…!?

動くのもツラいぎっくり腰で7回投げきるとかバケモノかな…?

そんな状態で投げていたなんて今後に響かないか心配。

しっかり休んで次回登板時は良いコンディションで迎えてほしいです。

ナイスピッチングでした!

後続投手陣の無失点リレーと大城の好リード

菅野の後は、大江、西舘、バルドナードの3人が無失点リレーを達成しました。

大江は二軍から上がってきたばかりとは思えないほど安定感抜群の投球を見せ、西舘は力強いストレートを軸にした素晴らしい投球内容でした。

バルドナードも苦しい場面もありましたが、しっかりと無失点に抑えました。

3人とも素晴らしい投球を披露し、チームの勝利に大きく貢献してくれましたね。

その三人を好リードしたのは、途中からマスクを被った大城。

9回から登板した西舘は、制球が定まらずいきなり先頭の大山に四球を与え、続く糸原に対しても、解説の村田さんが「サイン違いだ」と言うほど動揺している様子でした。

そのような状況を見て、大城はすかさずタイムを要請。

大城と西舘

これは良い間の取り方でしたね。

ここから西舘は目が覚めたかのように力のあるストレートやカットを投じ、糸原、ノイジー、坂本を打ち取る素晴らしい投球を見せました。

一部では西舘に対して期待外れやダメだという声もありましたが、今日の投球内容を見れば、彼の持つストレートとカットボールが一級品であることは明らかです。

今後もこの試合のように自分の投げるボールに自信を持ち、強気に攻める投球を継続してほしいと思います。

大城に対しても様々な意見がありますが、変化しようと努力している姿勢は見受けられるし、シーズンはまだ始まったばかり。

今シーズンの小林はチームにとって本当に頼りになる存在であることは間違いありません。しかし、6月で35歳になるベテランであることを考慮すると、今後長きにわたってジャイアンツを引っ張っていくのは大城だと考えるのが妥当でしょう。

大城には小林から多くのことを学び、攻守両面でリーグを代表するキャッチャーになってほしいと思います。

門脇の好守が光る

この試合は投手陣の好投に加え、好守も光っていました。

特にショート門脇の守備は並外れていましたね。

門脇ファインプレー

10回に一死一塁から近本の打球を見事に処理しゲッツーを取ったファインプレーは本当に素晴らしかった。

このプレーにはバルドナードも興奮しきりでした。

門脇の好守を称えるバルドナード

門脇は細かいミスはあるけど、圧倒的な守備範囲の広さは魅力的だし、送球が安定しているので致命的なミスが少ないのが強みですね。

この試合で同点に追いつくきっかけとなる1本を打つなど、攻守両面でチームに貢献しました。

皆でつなぎ、最後は尚輝のサヨナラ打

皆で守り、最少失点で粘り続けた末の延長10回。

ワンアウトから萩尾が四球をもぎ取り、丸と長野さんがヒットでつないで、最後は尚輝が決めてくれました。

吉川尚輝サヨナラ打

サヨナラ打を放った尚輝はもちろん素晴らしい働きでしたが、しっかり歩いた萩尾や代打でつないだ長野さんも見事でした。

代打で結果を残すことは本当に難しいみたいですね。

月刊ジャイアンツ6月号で、松原と佐々木ジョージが代打の難しさについて以下のように語っていました。

「代打で1打席勝負ってなった時に結果がついてきてくれへん」
「代打で打てる人、すごいですよ」
「(代打の練習の仕方について)いろんな人に聞いてる。長さん、ナカジさん、亀井さん、矢野さんも。」

長野さんは代打中心ということもあって数字的にはイマイチですが、打撃の調子自体は開幕前からずっと良さそうに見えるので、今季もたくさんチームに貢献してくれるでしょう。

どの球団にもベテランの積極起用を良く思わないファンが一定数いますが、私は年齢に関係なくチームに貢献できる選手が出場機会を得るべきだと思っています。

これからもベテランの活躍を楽しみにしています!

阿部慎之助監督
監督コメント

萩尾の四球もね、いい四球だったし、後から行く人は大変だって言ったけど、代打の気持ちは分かるし難しさも知っているので、すごく価値ある1勝じゃないかなと思います。

「阿部野球」は結果以上に過程を重視

そんなこんなで、「全員野球」で首位阪神に2連勝!

しっかり守って、僅差でもいいからとにかく勝つという「阿部野球」を体現したような良い試合でした。

阿部監督は試合後のインタビューで、尚輝のサヨナラはもちろん素晴らしかったと語りながら、そこに至るまでの過程である萩尾や丸、長野さんの働きや、試合を通してこの展開を作った選手たち全員を称賛していました。

結果だけではなく過程(プロセス)も重視するという姿勢は就任時から一貫していますね。

阿部慎之助監督の「クレドカード」の内容まとめ|再建のヒントは太平洋クラブ
読売ジャイアンツの阿部慎之助新監督が作成した「クレドカード」とは何か。選手やスタッフ全員で共有し、チーム改革の指針となる「クレドカード」の内容と作成の背景とは。再建のヒントとなった太平洋クラブの「イズム」と韓俊社長との関係性にも迫りました。

このあたりは、織田信長が桶狭間の戦いで今川義元に一番槍をつけた服部小平太や首を取った毛利新介よりも、完璧な諜報活動でそこに至るまでの筋道をつくった簗田政綱を高く評価したというエピソードに通じます。

サヨナラ打を打った尚輝にとっては、「俺をもっと評価してくれよ」と思うかもしれません。しかし、多くの選手にとっては、小さな働きもきちんと評価してくれることがモチベーションアップにつながるのではないでしょうか。

増田大輝送りバント成功

増田大輝の送りバントは上手かった。

次戦もこの試合のような「全員野球」で阪神に勝ってカード3連勝を決めましょう!

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