かつては二桁視聴率が当たり前のプロ野球放送(中継)でしたが、徐々に伸び悩み2000年以降は日本シリーズやオールスター戦でさえ一桁をとることも珍しくなくなりました。
それに従ってプロ野球放送自体が減っていき、今ではシーズン中でも1日1~2試合の放送に…。
そんな中、加入者を増やしているのが「プロ野球有料放送サービス」です。
今回は、数ある「プロ野球有料放送サービス」の中でも、高いシェアを占めている『DAZN(ダゾーン)』の概要や加入・解約方法、視聴可能なコンテンツ、テレビやタブレットでの視聴方法、メリット・デメリットなどについて書いてみたいと思います。
DAZNの概要と加入・解約方法
概要
『DAZN(ダゾーン)』はイギリスに本社を置く国際スポーツメディア企業「DAZNグループ」(旧パフォーム・グループ)が提供しているスポーツ専門の有料映像配信サービスです。
サッカーやプロ野球、F1などを中心に、数多くのスポーツコンテンツをワンパッケージで見ることができ、さらに、オリジナル番組や特集番組などの独占コンテンツも見放題です。
これだけのコンテンツを視聴できて、『DAZN』の利用料金は月額1925円(税込)と、他の有料スポーツ配信サービスに比べてずば抜けて高いコストパフォーマンスが最大の魅力です。でした…
相次ぐ値上げにより、現在は他サービスに比べて価格での優位性はなくなりました。
さらに現在のDAZNは「DAZN STANDARD」に名称変更し、新たにプロ野球の視聴に特化した「DAZN BASEBALL」がスタートしました。
値上げ後の料金は以下の通りです。
「DAZN STANDARD」
・月間プラン:4200円(税込)
・年間プラン(一括払い):32000円(税込)/月換算2666円
・年間プラン(月々払い):3200円(税込)
視聴可能コンテンツ:DAZNで視聴可能な全てのコンテンツ(一部NFLゲーム及びPPV対象試合を除く)
「DAZN BASEBALL」
・年間プラン(月々払い):2300円(税込)
視聴可能コンテンツ:プロ野球全コンテンツ(広島東洋カープ主催試合及びその他一部試合を除く)
「DAZN for docomo」
・月間プラン(2022年4月17日までの契約者):3000円(税込)
視聴可能コンテンツ:DAZNで視聴可能な全てのコンテンツ(一部NFLゲーム及びPPV対象試合を除く)
視聴可能なコンテンツ|プロ野球(NPB)はカープを除く11球団の主催試合
『DAZN』で視聴できるコンテンツは、以下の通りです。
- サッカー
- 野球
- モータースポーツ
- ゴルフ
- テニス
- バスケットボール
- アメリカンフットボール
- ボクシング
- ダーツ など
私が主に見ているスポーツは「プロ野球」で、次に見ているのが「欧州サッカー」、あとは暇なときに他のスポーツといった感じ。
プロ野球の配信は例年以下のようになっています。
- パ・リーグは全球団の公式戦主催全試合およびオープン戦の一部を配信
- セ・リーグは広島を除く5球団の公式戦主催全試合(中日の一部主催試合を除く)と当該5球団のオープン戦の一部を配信
- 日本シリーズやオールスター戦は配信なし
- クライマックスシリーズは視聴できるときがある
見られるコンテンツは頻繁に変わるので詳細は公式サイトを確認してください。。➡ラインナップ|DAZN for docomo
加入方法や支払い方法
加入方法は、『DAZN』、『DAZN for docomo』どちらも全然難しくありません。
『DAZN』の加入方法
『DAZN』の契約・入会、登録手順は、以下の方法があります。
- Webブラウザから:DAZNサイトでアカウントと支払い方法を登録
- iOS端末から:DAZNアプリでメールアドレスと支払い方法を登録
- Amazon端末から:DAZNアプリでアカウントとAmazonの月額購読を登録
- Google Playアプリ内課金から:DAZNアプリでメールアドレスとGoogle Playストアの課金を登録
- スマートテレビやゲーム機器から:DAZNアプリでアカウントとクレジットカードの情報を登録
- J:COM経由で:J:COMのウェブページやフリーコールでDAZNに申し込む
詳細はDAZN公式サイトを確認してください。➡DAZN(ダゾーン)公式サイト
『DAZN for docomo』の加入方法
『DAZN for docomo』は、ドコモの回線を持っていれば近くのドコモショップに行くか、ウェブページから。ドコモの回線を持っていなければウェブページから加入できます。
詳細はDAZN for docomoウェブページを確認してください。➡DAZN for docomoウェブページ
私はドコモショップに全部やってもらったので、いろいろ分からない人はドコモショップに行って丸投げした方がスムーズかもしれませんね。
支払い方法
『DAZN』の支払い方法は以下のようなものがあります。
- 国内発行のクレジットカード、デビットカード
- PayPal
- DAZNプリペイドカード
- DAZNチケット
- Apple ID経由(アプリ内課金)
- Amazon IAP(アプリ内課金)
- Google Play アプリ内課金
- モバイルキャリア決済
- スマートフォン決済
『DAZN for docomo』は、ドコモの回線を持っていれば月々の利用料金に合算して支払できますが、ドコモの回線を持っていなければクレジットカード払いのみです。
詳細はDAZN公式サイトを確認してください。➡DAZNのお支払い方法について
退会(解約)・一時停止
私は、野球だけでなく他のスポーツもよく見るので退会(解約)や一時停止を考えたことはありませんが、野球だけ、サッカーだけというように決まったスポーツしか見ない場合は、早めの退会か一時停止をおすすめします。
『DAZN for docomo』は一時停止できませんが、『DAZN』は一定期間(最大6ヶ月間)利用を停止することができ、あらかじめ設定された利用再開日に自動的に再開可能です。一時停止期間中は料金が発生しません。
DAZNをテレビで見る
『DAZN』は「マルチデバイス対応」なので、スマホだけではなくパソコンやタブレット、テレビで映像を楽しむことが可能です。
これは私が『DAZN』を気に入っている大きな要因のひとつです。
私と同じようにスマホの小さな画面ではあまりスポーツを見る気がしない人は多いと思いますが、そんな人に一押しなのが「テレビの大画面でDAZNを見ること」。
現在『DAZN』をテレビで見るには以下のような方法があります。
- Amazon Fire TV
- Google Chromecast
- Apple TV
- Air Stick
- Android TV
- ひかりTV
- スマートテレビ(Android TV、LG、Panasonic、Toshiba、Sharpなど)
- ドコモテレビターミナル
- playStation 4&5
- Xbox One(S、X含む)&Xbox Series X|S
- スマホやパソコンとテレビをHDMIケーブルで繋ぐ
詳細は公式サイトを確認してください。➡DAZN(ダゾーン)をテレビ(TV) で見るには?|視聴方法
「Amazon Fire TV」の概要とつなぎ方
このなかで私がおすすめするのは「Amazon Fire TV」という機器を使うこと。
と、いうよりほかの方法を試したことがありません。ドコモの店員さんが教えてくれたのが「Amazon Fire TV」だったので。
「Google Chromecast」「スマートテレビ」「据置ゲーム機」、それぞれに長所や短所があると思いますが、今回は使い慣れた「Fire TV」を利用してのテレビ視聴についてのみ書かせてもらいます。
「Fire TV」は通販・インターネットサービスで知らない人がいないくらいの有名企業「Amazon(アマゾン)」が販売している、HDMI端子に対応したテレビに挿すだけで簡単に映画やビデオをテレビの大画面で楽しむことができる機器です。
セットアップはとても簡単で、上の図のように「Fire TV」とテレビを接続してインターネットに接続するだけ。
初回起動時に自動で接続先を探してくれるので、パソコンとかと同じ感じでネットワークパスワード(ルーターに書いてあるやつ)を入力すればつながります。
Amazonのサイトに「Fire TV」の準備やセットアップ方法を説明した動画もあるので、セットアップにつまずいた人はそちらを見ると分かりやすいかもしれません。
➡Amazon.co.jp ヘルプ-はじめてのFire TV Stick
そのほかにも、Amazonの「Fire TVシリーズヘルプ」はかなり充実しているので、ヘルプを見れば大抵のことは解決できると思います。
➡Amazon.co.jp ヘルプ-Fire TVシリーズヘルプ
セットアップが終わったらアプリの中から「DAZNアプリ」を選びインストールします。
「DAZNアプリ」をインストールできたらアプリを開き、サインイン画面で必要情報を入力することで視聴可能になります。
ただし、『DAZN for docomo』はテレビだけではサインインできず、パソコンやタブレット、スマホなどで「http://www.dazn.com/tv」のサイトにアクセスし、テレビに表示された”シリアルコード”を入力する必要があります。
私もここで少し手間取ったんですけど、ポイントは「http://www.dazn.com/tv」にきちんとアクセスすることですね。DAZN内の違うURLにアクセスすることが手間取る原因だと思います…。
「Amazon Fire TV」の種類と特徴
では次に「Fire TV」の種類と特徴について簡単に説明します。
現在、「Fire TV」には、以下の4種類があります。
- Fire TV Stick:コスパ重視のモデルで、フルHD画質に対応。Alexa対応のリモコンで音声操作ができる。
- Fire TV Stick 4K:4K Ultra HD画質に対応したモデルで、高画質な映像を楽しめる。Dolby VisionやHDR、Dolby Atmosなどの技術もサポート。Alexa対応のリモコンで音声操作ができる。
- Fire TV Stick 4K Max:Fire TV Stick 4Kの上位モデルで、Wi-Fi 6Eに対応している。ストレージも16GBに増え、動作がより高速になっている。Alexa対応のリモコンで音声操作ができる。
- Fire TV Cube:Fire TVシリーズの最上位モデルで、Echoが内蔵されている。リモコンなしでハンズフリーで音声操作ができる。4K Ultra HD画質に対応しており、高画質な映像を楽しめる。Dolby VisionやHDR、Dolby Atmosなどの技術もサポート。
私は、旧タイプの「Fire TV Stick」を使っていましたが、現在はより高性能の「Fire TV Stick 4K」を使用しています。
映像のクルクル・カクカク対策
『DAZN』を利用し始めた頃、テレビでプロ野球を見ていると映像が頻繁に止まってクルクル状態が続いたり、やっと動き出してもカクカクしたりでストレスが溜まることがよくありました。
『DAZN』の配信が当時は安定していなかったことも理由だと思いますが、私の場合安めのルーター(5000円くらいのやつ)を使っていたことが大きな要因だったと思います。
パソコン周辺機器についてはあまり詳しくないので上手く説明できませんが、家電屋さんから聞いた話では「高速で安定性が高く複数端末が接続しても速度が落ちにくい製品」がいいとのこと。
で、おすすめされた中で安めだったのが「NEC Aterm WG2600HP2」というルーター。今は後継機も販売されているみたい。
ルーターを変えてからかなり映像が安定したし、ネットでいろいろ見る時も速くなったと思います。時々夜中に数分間ネットが途切れたりするけど…
ルーターのメーカーはNECの他にも「バッファロー」とか「アイ・オー・データ」とかいろいろあるので探してみてくださいね。私は値段と日本製で堅そうなイメージのNECにしました!
そのほかの対策としては、性能の高い「Fire TV Stick 4K」を使ったり、「Amazon イーサネットアダプタ」という機器を使って有線で「Fire TV」を利用するとかなり改善するみたいです。
「イーサネットアダプタ」は2000円以下でかなり効果があるみたいなので一度試してみたいなと思ってはいるものの有線のコードが見えるのが嫌だなと思って現在考え中です…。
DAZNをタブレットで見る
次はテレビと同じくらい重宝している「タブレット」について。
『DAZN』は前述のとおり「マルチデバイス対応」なので、「Amazon Fire タブレット」や「Android タブレット」「ipad」などでも視聴することができます。
「Amazon Fire タブレット」はコスパが良い
これらのタブレットの中で一番お買い得なのはやぱり「Amazon Fire タブレット」。
Amazon Fire タブレットには、以下の6種類があります。
- Fire 7:最も安価なモデルで、7インチのフルHD画質に対応している。メモリは1GBで、ストレージは16GBまたは32GBから選べる。
- Fire HD 8:8インチのHD画質に対応したモデルで、メモリは2GB、ストレージは32GBまたは64GBから選べる。
- Fire HD 8 Plus:Fire HD 8の上位モデルで、メモリが3GBに増え、ワイヤレス充電に対応している。
- Fire HD 10:10.1インチのフルHD画質に対応したモデルで、メモリは3GB、ストレージは32GBまたは64GBから選べる。
- Fire HD 10 Plus:Fire HD 10の上位モデルで、メモリが4GBに増え、ワイヤレス充電に対応している。
- Fire Max 11:11インチのWQHD画質に対応した最上位モデルで、メモリは4GB、ストレージは64GBまたは128GBから選べる。Wi-Fi 6Eに対応しており、専用のペンで手書きができる。
私は旧式の8と10の2つを持っていますが、どちらも使いやすくて気に入っています。
「Fire HD 8」と「Fire HD 10」の大きさの違いはこれくらい。「Fire HD 10」の方がかなり大きく画質も良いです。
ただ、持ち運びなどの便利さは「Fire HD 8」の方が上なので、どちらが優秀かは甲乙付け難い…。
そのほか、「Fire HD 10」は”Bluetoothキーボード”と組み合わせればノートパソコンとまではいかなくても、Office系アプリで文書を作成したりブログを書いたりするくらいなら十分使えます。
「Amazon Fire タブレット」はOSが「Fire OS」であることから、できないことも多いですが、『DAZN』を見ることには全く問題がないので、コスパを考えてもかなりおすすめのタブレットだと思います。
DAZNのメリット
圧倒的なコストパフォーマンス
最大の魅力はやっぱりコスパの良さですね。
映像の質や細かなサービスの違いはあれど、他のサービスなら月額4000円くらいするところもあるなかで、月額1925円(税込)というのは魅力的。※上述のとおり値上げが決定したため、以前のお得感はなくなりました。
マルチデバイス対応
コスパの良さと同じくらい魅力的なのが「マルチデバイス対応」です。
スマホ・タブレット・パソコン・テレビと、多くのデバイスで『DAZN』を楽しめるのは本当にありがたい。
最大5デバイスまで登録可能で2デバイスで同時視聴できるというところも重宝しています。
私はよくジャイアンツとホークスの試合を同時に見てます。
その時の状況に合わせて最適なデバイスで試合を見られるというのは快適ですよ。
DAZN独自の企画・CMの少なさ
DAZNが独自で野球を楽しむための企画を配信してくれることがあります。
シーズンオフにも少ないながらもシーズンの振り返りなどの特集を組むことも。
そして、有料放送だけあってCMが無いというのが本当に快適ですね。(スポーツの放送予定などは流れます)私は試合の合間に流れる健康食品とかのCMが本当に嫌いなんで…。
追記…2020年に入ってからCMが増えてきました…テレビ化するのは本当にやめてほしいです。
早戻しや見逃し配信機能
『DAZN』は通常のテレビ放送なら録画しないとできない「早戻し」なんかもリアルタイムでできます。
これはとてもありがたい機能で、ストライクゾーンの確認やファインプレー、選手たちの熱いシーンなどを1試合で何度も早戻しして見ることもあります。
それから、便利な「見逃し配信機能」も素晴らしい。
リアルタイムで見られなくてもあとからゆっくり試合を視聴できます。
DAZNのデメリット
12球団の全試合が見られない
現状、DAZNだけではプロ野球12球団の全試合を見ることができません…。
パ・リーグは全球団が足並みを揃えてくれてるんですが、セ・リーグはなかなか難しいですね。
いつかカープも再び加入してセ・パ12球団の全試合を放送してくれるときがきたらいいんですが…。
野球よりサッカー重視?
『DAZN』は野球に比べてサッカーに力を入れているのでしょうか。独自企画の質や数、『DAZN』からの情報発信にはかなり差があると思います。
『DAZN』を運営している「DAZNグループ」(旧パフォーム・グループ)は元々スポーツの試合内容や勝ち負けを「賭け」にするブックメーカーで急成長した企業。
世界中で人気があるサッカーは「賭け」の対象として最適ですが、野球は現状限られた国でしか人気がないので「賭け」の対象としては不適なのが影響しているのかもしれません。
野球の独自企画もサッカーに比べると随分少ないのでもう少し野球関連も充実させてもらえると嬉しいですね。
映像の不安定さ
最近になってかなり改善されましたが、それでも地上波やBSのテレビ放送に比べると『DAZN』の映像は不安定だと思います。
ネット環境をしっかり整えて、無線を有線に変更したりすればより快適に視聴できるかもしれませんね。
映像の美しさや遅延
これは、上の映像の不安定さにも通じることですが、地上波やBSのテレビ放送に比べると少し映像が荒いです。
※通常のテレビ配信に比べると映像は荒いけど、ネット配信サービスの中では普通くらいです。
それと映像の「遅延」が気になる人もいるかも。
私はあまり気にしないですが、LIVEに比べると打者1~2人分くらい遅れて視聴している感覚です。
特に阪神戦の遅延は酷くて、他のネット配信に比べてもかなり遅い。権利の関係なんでしょうか。
プレーを即座にツイートしたい人やネットで実況しているような人には向いていないかもしれませんね。
さいごに
この記事では、プロ野球を視聴できる有料スポーツ放送の中でも高いシェアを占める『DAZN』について、いろいろと書かせてもらいました。
良いところも悪いところも好き放題書きましたが、やはり現状の有料スポーツ放送の中では大きな存在感を放っていると思います。
ジャイアンツファンなら「ジャイアンツtv」(旧ジャイアンツライブストリーム)もおすすめ!↓
以前と比べるとコンテンツが減ったり、頻繁に値上げをするなど改悪が続いている『DAZN』ですが、また昔のような便利なサービスに戻ってくれることを願っています。
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