少し遅れましたが「2020年度ドラフト会議」が終わったので、ジャイアンツファンとしていくつか感想を。
2021年度ドラフト会議の感想は↓
ドラフト前に人気株である近畿大佐藤輝明選手の1位指名を公言した原監督。
結局ジャイアンツのほかにホークス、阪神、オリックスが佐藤選手を指名し、例年通りくじ勝負となったわけですが…
私を含めジャイアンツファンのほとんどが予想していた通り交渉権を得ることはできず!これで原監督は1勝11敗。
うちは抽選順がラストなので他の3球団が全てハズレを引いてくれないとダメという厳しい条件。
当たりくじを引いたのは2番目だった阪神矢野監督だったので、原監督の引きの強さ云々じゃなくてそもそもノーチャンスだったわけですね…。残念。
今度から3球団以上と競合しそうな場合で本年度のリーグ順位が上位の場合は、よほどの有望株以外は諦めてカープやDeNAのように一本釣りを狙うのも手だと思います。日ハムの伊藤選手一本釣り本当に羨ましい…。
ただ、佐藤選手は確かに走攻守揃った素晴らしい選手で規格外のパワーも魅力的ですがハンドアイコーディネーションが優れているかというとそうではなさそうなので、プロのレベルの高い球が打てるかは未知数だと思います。
個人的には昨年の奥川選手ほどの残念感はありませんでした。
1巡目指名【平内龍太】
ジャイアンツがハズレ1位で指名したのは亜細亜大の平内龍太(へいない・りゅうた)投手。
神戸国際大付属高校時代から素材の良さは認められていた投手でしたが、今年3月に右ひじのクリーニング手術を行い、今秋のリーグ開幕戦が約2年ぶりの公式戦でした。
その試合で最速156キロを記録し、一躍ドラフトの注目株になったようです。
その後も好投を続け、チームを8季ぶり26度目の優勝に導く活躍で最高殊勲選手、最優秀投手、ベストナインに輝きました。
投球の様子を動画で見ましたが、変則的で小さいテイクバックから放たれる球威のあるストレートには本当に驚きました。
山本昌さんも「こんな投手がいたのか」「恐るべきパワーの持ち主」「キレ、強さとも素晴らしく、これだけボールが走る投手を久しぶりに見た」と評価しています。
しかし、ストレートが全て良いかといえばそうでもなく、シュート回転したりスライダー回転したりとかなりばらついているように見えました。
完璧に指にかかったボールや少しだけスライダー回転しているボールはNPBでもトップクラスの球質(浮き上がるようなストレート)なので、今後はシュート回転のボールをどれだけ減らせるかが課題だと思います。
変化球はスライダーとスプリット(亜大ツーシーム?)が主。スライダーの精度はイマイチのようなので現状はストレートとスプリットで勝負という感じでしょうか。
即戦力として期待されているようですが、まだまだ成長途中のロマン溢れる投手だと思うのでジャイアンツ首脳陣の指導・育成力が試されますね。
気になるのは実戦経験の乏しさとコンディション面。
高校時代から故障に苦しんできた投手なので実戦経験は不足していますし、右ひじの具合はやっぱり気になりますね。
場合によっては負担の少ないフォームへの変更を余儀なくされる可能性もあるでしょう。
勝手に活躍してくれるという選手ではなく、しっかり手をかけて育てていくタイプのように思います。
憧れの選手は元ホークスのエース・斉藤和巳さん。伯父に元ホークスのドラフト1位で現ホークス編成育成本部本部長・永井智浩さんがいます。
背番号は「11」に決定しました。
プロ野球選手になったんだという実感が湧いてきました。今はやるぞという気持ちです。
先発でチームに貢献したいという気持ちです。二桁勝利、新人王を目標に設定して菅野さんのように信頼される投手になりたいです。
2巡目指名【山崎伊織】
2位で指名したのは東海大の山崎伊織(やまさき・いおり)投手。
長い腕をムチのようにしならせて投げるストレートやスライダーは一級品で、大学・社会人を合わせてもNo.1の即戦力投手と評価されていた選手ですが、今年3月に右ひじ靭帯部分断裂の診断を受け、まずはマー君が受けたことでも有名なPRP療法(注射)を選択。
しかし、状態が予想以上に悪かったのか同月右ひじ靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)に切り替え現在はリハビリ中です。(手術は6月?)
当初は社会人入りの方針だったようですが、10月はじめに育成でもプロ入りという方針に変更しドラフト指名を待ちました。
まだボールも握れないような状態での2位指名には本人も他球団もそしてファンも驚いたことでしょう。
満足に投げられるようになるにはまだ1年以上かかりそうですが、もしケガ前のような投球ができれば2020年のジャイアンツドラフトは当たりだったと言われること間違いなしですね。
憧れの選手は大学の先輩でもあるエース・菅野智之。
背番号は「19」に決定しました。
リハビリはあせるのが一番だめで、ゆっくりしっかり治すのが大事だと思います。
将来、チームを担っていけるように、みんなに期待されるピッチャーになりたいです。
3巡目指名【中山礼都】
3位指名は中京大中京高の中山礼都(なかやま・らいと)選手。
「らいと」という名前は右翼手(ライト)を守っていたイチローや由伸前監督を由来としてお父さんがつけたとのこと。まさに野球をやるために生まれてきたような名前ですね。
中学までは投手も兼務し高校1年冬にショート専任に。
投手を務めていただけあって最速146キロを投げられる肩の強さと50メートル5秒9の俊足がウリです。
打撃面では182センチ80キロと遊撃手のなかでは大柄な体格を活かしたパワフルな打球が魅力。左手の押し込みが強いので逆方向にも強い打球を飛ばせます。
そしてなによりハンドアイコーディネーションに優れ、バットコントロールも巧みなので三振が少ない点が素晴らしい!
守備はまだまだ硬さがあって改善・改良の余地が十分あるようですが、ものすごく練習する選手らしいので、憧れの坂本キャプテンと同じようにたくさん練習して『打てるショート』として大活躍してもらいたいです。
背番号は「40」に決定。
改めて実感がわき、やらなければという気持ちになりました。下半身の強化に重きをおいて、1年間戦い抜く体作りをしていきます。
(目標は)チームの日本一に貢献する事と、トリプルスリーを達成する事です。
4位以降に指名された選手たちも皆魅力的な能力を持っていたり一芸に秀でた選手たちなので早く一軍の試合で活躍しているところを見たいですね。
2020年のドラフトでジャイアンツが支配下で指名した選手は以下の通りです。
2020読売ジャイアンツドラフト結果(支配下) | ||||||
指名順 | 選手名 | ポジション | 身長 | 体重 | 投打 | 所属 |
1位 | 平内 龍太#11(22) | 投手 | 185cm | 90kg | 右右 | 亜細亜大 |
2位 | 山崎 伊織#19(22) | 投手 | 181cm | 72kg | 右左 | 東海大 |
3位 | 中山 礼都#40(18) | 内野手 | 182cm | 80kg | 右左 | 中京大中京高 |
4位 | 伊藤 優輔#56(23) | 投手 | 178cm | 82kg | 右右 | 三菱パワー |
5位 | 秋広 優人#68(18) | 投・内 | 200cm | 95kg | 右左 | 二松学舎大付高 |
6位 | 山本 一輝#58(22) | 投手 | 181cm | 87kg | 左左 | 中京大 |
7位 | 萩原 哲#69(22) | 捕手 | 174cm | 87kg | 右左 | 創価大 |
そして育成ドラフトではなんと12名の選手を指名。
支配下ドラフトと比べると待遇が悪い育成ドラフトは高校生を中心に指名されても断る選手も多いと思うので何人の選手が入団するかは分かりませんが、支配下登録を勝ち取り一軍で活躍するという強い気持ちをもって頑張ってほしいです。
追記…最終的に12名全員の入団が決まりました!
2020読売ジャイアンツドラフト結果(育成) | ||||||
指名順 | 選手名 | ポジション | 身長 | 体重 | 投打 | 所属 |
育成1位 | 岡本 大翔#025(18) | 内野手 | 190cm | 92kg | 右右 | 米子東高 |
育成2位 | 喜多 隆介#027(22) | 捕手 | 179cm | 83kg | 右右 | 京都先端科学大 |
育成3位 | 笠島 尚樹#011(18) | 投手 | 178cm | 78kg | 右左 | 敦賀気比高 |
育成4位 | 木下 幹也#018(18) | 投手 | 185cm | 92kg | 右右 | 横浜高 |
育成5位 | 前田 研輝#024(21) | 捕手 | 180cm | 85kg | 右左 | 駒沢大 |
育成6位 | 坂本 勇人#006(18) | 捕手 | 177cm | 84kg | 右右 | 唐津商高 |
育成7位 | 戸田 懐生#020(20) | 投手 | 170cm | 71kg | 右右 | 徳島インディゴソックス |
育成8位 | 阿部 剣友#051(18) | 投手 | 200cm | 100kg | 左左 | 札幌大谷高 |
育成9位 | 奈良木 陸#017(22) | 投手 | 182cm | 90kg | 右右 | 筑波大 |
育成10位 | 山崎 友輔#030(22) | 投手 | 178cm | 80kg | 右右 | 福山大 |
育成11位 | 保科 広一#055(22) | 外野手 | 187cm | 90kg | 左左 | 創価大 |
育成12位 | 加藤 廉#001(21) | 内野手 | 181cm | 80kg | 右左 | 東海大海洋学部 |
個人的な注目選手は育成7位【戸田懐生】
私が注目しているのは育成7位で指名された戸田懐生(とだ・なつき)投手。
独立リーグの徳島インディゴソックスに所属する選手で身長170センチほどと右腕オーバースローの投手のなかではかなり小柄な部類に入ります。
しかし、躍動感のある二段フォームから放たれるストレートや変化球の質はとても高く、「小さな巨人」と呼ばれている意味がよく分かりました。
調べてみると高校時代は高橋優貴の母校でもある名門・東海大菅生で1年の夏から公式戦で投げるくらいの有望株だったそう。
けれど右ひじの靭帯を損傷したことなどを理由に高校を退学し、独立リーグへと行きついたようです。
2020シーズンの成績は四国アイランドリーグplusで18試合に登板して116.1回を投げ9勝5敗、防御率1.24。
奪三振数は139(奪三振率10.75)と三振を取れる投球でBB/9が1.78、K/BBが6.61、WHIP0.86と指標も上々。最多勝利、最多奪三振のタイトルを獲得しています。
スタミナ面や平内選手や山崎選手と同じようにケガ持ちなのでコンディション面が気になりますが、まだ20歳と若いのでどんどんアピールして支配下登録を勝ち取ってもらいたいですね!
背番号は「020」です。
以上、2020年のジャイアンツドラフトはなんとも評価が難しいものになりましたが、山崎選手の回復具合で当たりかハズレかが決まりそうな感じがします。
中山選手や秋広選手、萩原選手あたりはしばらくの間は一軍での活躍は難しいと思うので、とりあえず来季は平内選手、伊藤選手、山本選手らに期待しましょう!
亜細亜大学から来ました平内龍太です。
読売巨人軍の一員として、自覚と責任を持って、一日でも早く東京ドームの舞台で活躍できるように頑張りたいと思います。
応援よろしくお願いします。
コメント
佐藤は即戦力とは言い難いので、ファンからも過度な期待をかけられる阪神より余裕のある巨人のほうが良いような気がするんですけどね。平内は真っ直ぐにはキレがあって、亜大ならではのスプリットもなかなか面白いと思います。制球さえ磨けば一年目からでも期待できると思います。2位の山崎はギャンブルですけど、育てば菅野上原級の逸材ですからね。なんとか頑張って欲しい。中山は公式戦三振ゼロですからね。一年目からとはいかなくても3年目くらいには出てくるんじゃないですかね。個人的にはなかなか面白いドラフトだと思いますよ。
Fujiwaraさん、コメントありがとうございます。
佐藤くんは阪神に決まったときの複雑な表情が印象的でしたね。
どこか意中の球団があったのか?それがうちだったらよかったのに~とは思いますがご縁が無くて残念です。
平内くんは1年目から大いに期待したいですね!むしろ投手不足なので投げてもらえないと困るかも…(^^;)
山崎くんの回復具合は神に祈っておきましょう…(;^ω^)無理せず焦らず治してほしいです。
巨人は今年も例年通りジミ~なドラフトになりましたね。というか、甲子園大会が中止になったこともあってスターもいないからか、全体的に地味なドラフトではありましたけどね。
それでも今年のドラ1は、ここ2年と違って大型で本格派の投手だけに、その分だけは期待が上積みできるかな?あまり先発タイプでは無さそうな感じなので、(原監督が言う)菅野二世は有り得ないにしても、せめて沢村を超えるくらいの投手にはなってほしいです。
恥ずかしながら巨人ファンさん、コメントありがとうございます。
本格派投手、大歓迎です(*^-^*)
でもやっぱりみんなたくさんケガを抱えてたりするんですね…。
不安はありますが、一軍でしっかり活躍できるよう頑張ってほしいです!
まあ、菅野二世は言い過ぎかな(;^ω^)
左の強打者は来年高校生の阪口樂選手の獲得でいいです。
上原投手のファンさん、コメントありがとうございます。
坂口選手、背も大きいし打球が逆方向にも伸びてるのでいいですね。
木製バットになったらどれくらい打てるのか気になります。