「沢村栄治賞(沢村賞)」は日本プロ野球における特別賞の一つで、シーズンで最も優れた先発完投型投手に贈られます。
選考基準は登板試合数や完投試合数、勝利数、勝率などの7項目に加え、クォリティ・スタートに似た独自基準(7回自責3失点以内)が設定されています。
選考基準を全てクリアしなければいけないという規定はないものの条件は結構厳しく、昨年度は19年ぶりに「該当者なし」という結果に終わりました。賞のレベルを下げたくないというのが理由。
→沢村賞、19年ぶりに該当者なし「賞のレベルを下げたくない」
今年は新型コロナウイルスの影響で120試合制になったことから各委員が基準をある程度下げたなかでの選考になりましたが、見事受賞したのは中日ドラゴンズの大野雄大。
開幕からの13連勝を達成し14勝2敗、防御率1.97という好成績を残して2項目をクリアしていた菅野との一騎打ちを制した形となります。
11勝6敗、防御率1.82、奪三振148で最優秀防御率と最多三振奪取の二冠も見事ですが、それ以上に両リーグトップの148イニングを投げて10完投(6完封)という部分が評価されたようですね。
沢村賞が先発完投型の投手に贈られる賞である点を考慮すればジャイアンツファンである私も大野の受賞には全く文句がありません。今季は素晴らしいピッチングでした。
残念ながら受賞できなかった菅野も選考委員長の話では十分評価されていたようなので、来季歴代最多となる3度目の受賞を目指して日本で頑張ってほしいというのが個人的な希望です。
さて、現在は日本シリーズの真っ最中。
ジャイアンツは連敗中かつホークスに圧倒的な力を差を見せつけられている苦しい状態です…。
ホークスの王手がかかった大事な3戦目の先発はジャイアンツがサンチェス、ホークスがムーアという発表がありました。
シーズン中盤まではなかなか日本の野球に適応できずチームやファンの期待に応えられなかったサンチェスですが、終盤になってからは大崩れすることが少なくなり、ある程度安定した投球をしてくれるようになりました。
正直、ストレートはホークス打撃陣にとって打ちごろだと思うのでスプリットでカウントを稼ぎスプリットで仕留めるというスプリット頼みの投球になりそうな感じがします。というかそれしか方法がない…。
6回2失点を目標に頑張ってもらいましょう!
一方ホークス先発のムーアは、完投能力以外は大野と同等クラスの投手だと思います。
ストレートも150キロ程度で変化量の多いナックルカーブ、切れ味鋭いチェンジアップが武器の左腕投手。
今年のオープン戦(3月10日)で初めて見たときは完成度の高さに驚きました。
特に右打者に対してはしっかりコントロールされたストレートやカットボールをインコースにバシバシ投げ込み、チェンジアップでとどめを刺してくるので打つのは簡単ではないでしょう。チェンジアップはまず打てない。
鍵を握るのはやっぱり左打者?
左投手だけど右打者の被打率は.197左打者は.254なんですよね。ホームランは右のほうが多いけど。
左打者を揃えられるだけ揃えて早いカウントからまだ打てる可能性のあるストレートだけを狙うのが一番の攻略法かも。
明日の試合を落とせば2年連続4連敗で敗退の可能性がかなり高くなってしまうので背水の陣で試合に臨んでほしいですね。
首脳陣の大胆なオーダー・戦術を期待しています!!
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