山口や西村、辻らが就任したジャイアンツアカデミーコーチとは

ジャイアンツアカデミー

参照:http://www.giants.jp/

先日ジャイアンツニュースで、今季限りで引退した山口や西村らが来年1月1日付でジャイアンツアカデミーコーチに就任したという発表がありました。

山口や西村はかなり実績を残した選手なので、そのまま解説の仕事などに就くかなと思っていましたが、セカンドキャリアの第一歩としてアカデミーコーチを選択したようです。



ジャイアンツアカデミーのコーチの役割は、一軍やファームのコーチのようにプロ野球選手を指導するのではなく、野球の楽しさを子供たちに教えること。

ジャイアンツアカデミーは野球を通した子どもたちの健全育成と、野球界のすそ野拡大を目的としています。
対象は幼児から小学生で、初心者でも無理なく楽しめるような練習から、より高いレベルを目指した技術指導まで、幅広い内容を用意しています。また、体力の向上やあいさつ、礼儀といった社会生活の基礎も指導しています。

ジャイアンツアカデミー|読売巨人軍より引用

アカデミーコーチはアカデミーが運営している有料スクールの生徒(幼児~小学生まで)に野球の技術やマナーを教えることが主な仕事のようですね。

その他にも、会員セミナーや指導者講習会、指導者養成なども行っているようですが、私が気になったのは海外での野球技術指導。

ジャイアンツは、2015年から外務省所管の独立行政法人国際協力機構(JICA)と”野球普及・振興のためのJICAボランティア事業(青年海外協力隊等)に関する業務協力協定(MOU)”を締結しています。

JICAと読売巨人軍が開発途上国で日本式野球の普及へ
国際協力機構(JICA)
政府開発援助(ODA)の実施機関の一つで、”開発途上地域等の経済及び社会の発展に寄与し、国際協力の促進に資すること”を設立目的としている。

JICAはこれまでも”技術のみならず、礼儀を重んじる等の「日本式野球」の普及に注力し、野球指導を通じて開発途上国の人材の育成に貢献する”という目的でJICA野球ボランティアを派遣してきました。

ジャイアンツはJICAとの協定の一環として「開発途上国への野球指導者の派遣」や「派遣される前のJICA野球ボランティアへのアカデミー指導法の教授」、「中古野球用具の提供」などの活動を行っています。




2017年に行われた「ペルー日系人協会設立100周年記念JICA野球教室」では原辰徳監督や宮本和知コーチらジャイアンツOBが派遣されましたが、基本はジャイアンツアカデミーコーチが行くことが多いみたいですね。

派遣されたアカデミーコーチは外国での野球指導の難しさやその国での野球の立ち位置、料理、お土産などまさに”紀行”といった感じの内容で現地での活動を紹介してくれています。

  • 芳川庸のタンザニア野球紀行…2017年に元ジャイアンツ捕手芳川庸アカデミーコーチがアフリカのタンザニアで行った野球指導などについてのコラム
  • 田中大二郎が行くタイ野球紀行…2018年に元ジャイアンツ内野手田中大二郎アカデミーコーチが東南アジアのタイで行った野球指導などについてのコラム
  • 北篤が行くフィジー野球紀行…2018年に元ジャイアンツ外・内野手北篤アカデミーコーチがオセアニアのフィジーで行った野球指導などについてのコラム

その中で特に印象に残っているのは、田中大二郎コーチのコラムで初めて知ったタイでの野球人気のなさ。

サッカーやバドミントン、バレーボール、セパタクローの人気はあっても、野球は全く人気がないようで野球関連のテレビ中継も一切ないとのこと…。

コンサドーレ札幌のチャナティップのように、日本どころか5大リーグでも十分通用しそうなスーパースターがタイの野球界にも出てくれば野球人気も一気に高まりそうですが…

競技・育成基盤が整うまではなかなか難しそうです。

発展著しいASEANはビジネス的にも今後重要な市場になると思うので、このような活動を通じて人気スポーツになってもらいたいですね。

 

JICAとジャイアンツの業務協力協定は2020年までを予定しているようなので今後も数回の指導者派遣が行われるかと思います。

もしかしたら、来年からアカデミーコーチになる山口や西村、辻、成瀬たちも途上国に派遣されるかもしれません。

どのような紀行文を読ませてくれるのかが今から楽しみです。

以上、今回はジャイアンツアカデミーのコーチについて書いてみました。

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