今季のジャイアンツはやってくれるはずと思ってはいましたが、まさかここまで強いとは。
昨季の優勝チーム・ヤクルトに続き2位だった阪神も3タテ!
2022年のジャイアンツは強い!
ただ、楽なゲームばかりかというとけっしてそうではなく、ヤクルト3連戦も阪神3連戦も割と僅差のゲームが多かった。
特に阪神戦の初戦と2戦目は最後の最後まで分からないドキドキする展開でしたね。
大勢の踏ん張りと相手のミスに助けられ、なんとか勝てた感もありますが勝ちは勝ち。
これで今季は8勝1敗、連勝も6に伸ばし絶好調です!
感想記事は書けませんでしたがジャイアンツの試合は全部フルで観ていたのでここ数試合で気になったシーンの感想を書いてみたいと思います。
今季2勝目を挙げた菅野
まずは阪神3連戦の初戦に登板し今季2勝目を挙げたエース・菅野。
そういえば菅野の投球とは関係ないけど、阪神との伝統の一戦~THE CLASSIC SERIES~でジャイアンツが着ていた1936年復刻ユニフォームはすごくかっこいいですね。
古いけど新しいというか、メジャーのユニフォームっぽくて良い感じでした。ウォーカー似合いすぎ。
なぜ1936年なのかというと、この年にジャイアンツとタイガースが洲崎球場でプロ野球の初代日本一を争った試合が伝統の一戦の始まりだったからだそうです。
歴史を知ると伝統あるチームのファンであることがなんだか誇らしい。
復刻ユニフォームではもう3戦やるみたいですがこのユニフォームかっこいいから阪神戦は毎回これでもいいなぁ。
この伝統の一戦の初戦を任された菅野は初回からエンジン全開で全盛期を思わせる素晴らしい投球を見せ三者連続三振の好スタート。
エースの好投に打撃陣も奮起し、毎回得点をあげて4回裏時点で6点差。
これだけ点差がつけば数年前までの菅野なら一人で最後まで投げ切ってくれたと思います。
けれど、この試合は初回から少しずつ球威もキレも落ちていき、5回に1点6回に2点を失い7回で降板。
7回3失点のQSなのでもちろん悪くはなかったけど、本人も納得のいくピッチングではなさそうでしたね。
初回の投球を見れば短いイニングなら全盛期に近い投球ができるけど、完投が当たり前のスタミナお化けだった以前の姿を期待するのはさすがに厳しそう。
これは、ほんとはもっと投げたかったんだけど…って表情でしょうか。
菅野と同じ背番号18を背負い、チームのエースとして21年間投げ抜いた桑田コーチとの握手のシーンがとても印象深い試合でした。
初勝利を挙げた若手投手たち
今季のジャイアンツの先発ローテーションには新顔の山﨑伊織、赤星優志、堀田賢慎の3人が加わってスタートしました。
なかなか若手が育たないと言われていたジャイアンツですが、野手はともかく先発投手に関してはメンバーがガラッと変わりましたね。
そして、その若手投手たちのなかでまず初勝利を挙げたのは3月31日のヤクルト戦で先発した堀田。
6回5安打2奪三振無失点という結果で見事プロ初登板初先発初勝利!
めちゃくちゃ球が走っているというわけではなかったのであまり三振は奪えませんでしたが、要所をゲッツーでしのいだり、ゴリ押しだけではない大人な投球を見せてくれました。
そして、阪神との2戦目では4回途中からマウンドに上がった戸田懐生が1 1/3回を1安打無失点に抑えプロ初勝利。
彼は独立リーグ・徳島インディゴソックスでの投球を見たときに「なんで育成なんだろう」と疑問に思うくらい良いボールを投げていたので注目していた選手。
昨季早々に支配下登録を勝ち取り、今季は開幕一軍入りからのプロ初勝利と順調にキャリアを積み上げてますね。
ストレートには力があるしカットボールを始めとする変化球もなかなかですが、それ以上にどんな状況でも逃げずに向かっていく姿勢が素晴らしい。
打たれるのが怖くてゾーン外ばかりに投げ結局四球からピンチを招くリリーフ投手を見ているとストレスがたまるので、打たれてもどんどん向かっていく戸田のピッチングは小気味良くて好きです。
井端さんだったか宮本慎也さんだったかが「打者に対して強気に向かっていくので打たれてもムードが悪くなりにくい、守る側としては守りやすい」的なことを言っていたと記憶しています。
ジャイアンツの先発投手陣は層が厚いのでそこに割って入るのは簡単ではありませんが、まずはリリーフで実績を積み重ねていずれは自分の望む場所で投げられるといいですね。
最後は阪神3連戦の最終戦でプロ初勝利を挙げた赤星。
7回を投げて4安打4奪三振2失点のHQSでした。
いつも通り速めのテンポとバツグンのコントロールでコーナーを攻めゴロの山を築く見事なピッチング。
まるで内野の守備練習を見ているみたいでした。
前回同様5回くらいから球威が落ち始めるのが気になりましたが、これから登板を重ねる毎にタフになっていくでしょう。
あとは近本のようななかなか打ち取れない手強い打者とどう戦っていくのか。
赤星は大学とプロの打者の違いとして「簡単に空振りしなかったり追い込まれてからの対応がすごい」「大学だと空振りするか前に飛ばしてアウトだったのが、プロだと際どいところはファウルにする」などを挙げていました。
カブスのデビッド・ロス監督が今季メジャー挑戦した鈴木誠也について「振らされても難しい球をファウルにできる」と誉めていましたが、技術の高いバッターは強く振っても前に飛ばさずにファウルにできるんですよね。
この3連戦の近本がそんな感じで本当に嫌なバッターだなぁと思いました。
今後そういう厄介なバッターを相手にどういうピッチングをして打ち取るのか、赤星の進化に期待です。
心配なのは開幕から2試合に先発登板したものの初勝利を挙げることができなかった山崎伊織。
2日の試合は初回に2点を取られ4回途中にもピンチを招いて降板。試合後に登録抹消となりました。
まずは初回の大山のタイムリーがもったいなかった…。
せっかく早々に2ストライクまで追い込んだのにストライクからボールになるスライダーではなく2球目のスライダーよりも甘いところに投げて打たれてしまいました。
完全にボールからボールになる1球外しは必要ないと思うけど、ノーボール2ストライクでゾーンに入れる必要もないので大城ももう少しはっきり外に構えてもいいのにちょっと中途半端な感じがしました。
思わず「なんでそんなところ!?」と叫んでしまった…。
ただ、この初回の2点がなくても5回までもてば…という内容だったので登録抹消もやむなしですね。
個人的にはもう少しフォーシームの割合を増やしてほしい。
確かにフォーシームも他の変化球同様良くはなかったし最初のうちにヒットにされてしまったので投げにくかったかもしれないけど、オープン戦のときは良いフォーシームを投げていたと思うんです。
解説をしていた岩隈さんも「150キロは出ていないけどそれ以上に感じる球を投げている」と高評価でした。
シュートやスライダーばかりのかわす投球をしなくても真向から勝負できる良い球を持っていると思うんですけどね。
トミー・ジョン手術明けでまだそれほど日も経ってないので無理はしすぎないように、勝負は来年の気持ちでファームで配球も含めいろいろと考えてほしいなと思います。
不安が残るリリーフ陣
鍬原と大勢が予想以上にやれることが分かり崩壊状態だったリリーフ陣にも希望の光が見えてきましたが、阪神3連戦は初戦と2戦目で頼みの大勢が連続失点…。
クローザーは失点してもセーブさえ記録できればOKとはいえ、2試合連続の1点差にはドキドキさせられました。
ストレートは相変わらず良いんだけど、コントロールを乱しての四球からピンチをつくる展開が続いてますね。
ルーキーなのにクローザーとして開幕からほぼ毎試合投げていたので疲れがたまっているのが大きいのかも。
もともとケガが多い選手だし、今のフォームで投げるようになってからまだ数か月しか経っていないので無理をせずに大事に使ってほしいところです。
これは鍬原も同じ。
彼もケガから復帰して、自分が追い求めていたストレートがようやく投げられるようになったところなので状態を見極めながら慎重に起用してもらいたいですね。
中川が戻ってビエイラやデラロサの調子が上がればリリーフ陣の層も厚くなるんだけど、ビエイラは3日の試合でも連続ホームランで2失点…。
ただ、これまでの試合のように「制球重視なのにコントロールが定まらず自滅」という状態からは脱却しつつあるように見えました。
ある程度腕は振れていて球速も150キロ中盤から後半くらい出ていたしスライダーのキレもまずまず。
あとは多少アバウトでも良いのでスライダーをしっかりゾーン内に収められるようになれば以前の投球に近づくんじゃないかと思います。
大勢だけではもたないからどうにか頑張って~!
2人合わせると3人分くらいになる小林と大城
投手陣を引っ張る捕手陣は大城メインでたまに小林が出て二人とも良い仕事をしてくれてます。
投手に合わせて捕手を固定しているわけではなく大城のスタミナがなくなってきた頃に小林を出すという感じっぽいけど今のところはこの作戦はハマってますね。
1日の阪神戦のように元気な大城はかなり打ってくれるし守備に関してもトップクラスの堅さ。
小林は守備とリードの良さはそのままに、今季はバットでもそれなりに貢献し走塁でも魅せてくれました。
ずっとこういう使い方をしてほしかったんだけど、ここ数年の小林は打てなさすぎたので(笑)
大城と小林、たまに第3捕手の誰かでこのまま良い感じに助け合ってシーズン終わりまで頑張ってほしいです。
小林はうちでも非常に守るという部分においては1番ですから。大城はずっと使っているとスタミナがないもんだから、ちょうどいいところでね、2人合わせると3人分くらいになる(笑)
絶好調の打撃陣
4、7、5、5、3、6、6、5、9
これだけ点を取れば8勝1敗なのも納得です。打ちすぎ。
練習試合やオープン戦では全く打てなかったのに、開幕後はなぜか上位から下位までどこからでも点が取れる超強力打線が完成していました。
ポランコ3番はどうなんだろうと思っていたときもあったけど、しっかり出塁して4番の岡本さんに回すだけじゃなく自分でも決めるパワーもある有能な選手でした。
もともとカーブのような緩い球はしっかり待って打ててたけど、有識者が弱点と言っていた内角高めの速い球も捉えだしましたね。
→巨人・ポランコの気になる癖「他球団はもう弱点は分かっている」内田順三氏の指摘
守備には難がありまくりなのでそれを補えるくらい打ちまくってほしいところです。
3日の試合では強力クリーンナップのなかで一人1割台と苦しんでいた翔さんがついにやってくれました。
先制満塁ホームラン!確信歩きかっこいい。
前日の試合では威圧感?による押し出し四球で1打点獲得したものの、ヒットは3月29日のヤクルト戦以来なし。
完全に「守備の人」状態になっていたので本人もホッとしてるんじゃないでしょうか。
まだまだ本調子とはいえませんが、相手チームが岡本さんから逃げないように怖さを見せ続けてもらいたいところです。
坂本、岡本、丸だけではなく1番の尚輝にも当たりが出始めたので手がつけられない打線になってきました。
たまに出てくる選手たちもそれぞれ結果を出してるので良い感じですね。
こういうときに怖いのはケガ。尚輝が牽制されて帰塁するたびにヒヤヒヤしてます(笑)
尚輝だけでもないですが、みんなどうかケガだけには気を付けて…!
鉄壁の守備陣のなかで気になるポランコの守備と岡本さんの三塁線
ジャイアンツはセンターラインを中心に守備も鉄壁。
腹斜筋のケガで出遅れた坂本も守備範囲・送球ともに安定してるし、尚輝にいたっては他のチームのセカンドに比べて1.3倍くらいのスピードで動いているように見えます。
UZRはどんなもんかなぁとデルタさんのデータを見てみると、坂本が2位で尚輝はかなりの差をつけて1位。尚輝の守備範囲がすごいことになってた。
それから、たまに変なところに投げてもファーストの翔さんが拾いまくってくれるから皆安心して投げてる気がします。
翔さんのプレーを見てるとファースト守備(スクープなど)の重要性がよく分かりますね。本当に上手い!
守備で気になる点は2つ。
一つ目は言わずもがなポランコの守備です。
ポランコの守備はヤバイ!
開幕でやらかして菅野の顔が引きつってるのを見たときはたまたまミスしただけかと思っていたけど、全然たまたまじゃない(笑)もちろん指標もすごいことに。
守備自慢の松原を使いたくても打率.111の状態では厳しいし投手陣には悪いけどしばらくはこのファイヤーフォーメーションで戦うしかない…。
亀井さん、早くなんとかしないとヤバイですよ。
二つ目は岡本さんの三塁線の守備。
前々から思っていたけど岡本さんは三塁線を抜かれ過ぎでは…?
今季開幕してからもすでに何本かやられてます。
確かにサードにはとんでもなく強い打球が飛んでくるのでしかたない部分はあるけど岡本さんは特別多い気がするんですよね。
気になって昔の試合とかを見返してみるとやっぱり三塁線の反応がちょっと遅いのかも。
この前のヤクルト戦の山田の三塁線の打球に対してもボールがホームと三塁ベースの真ん中くらいまで飛んでから反応しているように見えました。
岡本さんの三塁線の守備についてはデータにも。
表2を見て、まず何といっても目立つのが岡本の各項目の異様さだ。特に二塁打の多さに関しては1人だけ違和感のある数字である。ゾーンCに飛んだ打球が二塁打になった確率は33.3%。アウト率も林に次いで低い。長打を多く許した以上当然だが、ゾーンCの打球についてLWTSによる算出では、唯一の2ケタとなる16.4の得点期待値増を与えてしまった。
サードが三塁線を抜かれることはサッカーのキーパーがニアを抜かれるのとよく似ている気がします。ちょっと恥ずかしい。
三塁線を締めすぎて三遊間の守備範囲が狭くなってしまうのは問題だけど三塁線を抜かれる=長打になってしまうので岡本さんには頑張ってもらいたいですね。
数試合分の感想なのですごく長くなってしまいました。
もっと書きたいことはあったんですが書きながら忘れてしまったのでこれくらいに。
選手たちのパフォーマンスは最高で原監督の采配もズバリ。
開幕からちょっとうまくいきすぎてますね。
坂本や尚輝あたりは好調時にケガをして離脱する傾向があるので最大限の注意をしてほしいところです。
次カードの相手は2位のカープ。
鈴木誠也が抜けてかなり戦力ダウンしているはずなのに昔のような粘り強い野球で好調を維持している手強い相手です。
これまでの3カード同様まずは頭をしっかり取って勢いをつけたいですね!
コメント
ジャイアンツは単打と長打のバランスが良く、外からだと余裕で勝ち進んでいるように見えてしまいます。
カープは中日に全て1点差での3連敗。3連勝してもおかしくない試合内容だっただけにちょっと凹みました。でも総じて投手陣の安定感はありました。
ヤクルト・カープは阪神に3連勝したあと3連敗していますね。
ジャイアンツも阪神に3連勝してしまいましたしカープ戦が楽しみです。うふふふふふ(//∇//)
玉幸さん、コメントありがとうございます。
えっ…怖い…(゚Д゚;)!!
でも言われてみれば確かにみんな3連勝したあとに3連敗してますね。
え~~!よりによって苦手なカープ戦!しかも魔境マツダ!
怖いですーっ(>_<) このジンクスが続かないことを心底願っています…。
ここまではちょっと出来すぎ君ですね。ただヒヤヒヤハラハラする試合ばかりなんで、たまには圧倒してスカッと勝ってほしいですけどね。阪神ファンには怒られそうですが。
この試合も最後ビエイラがハラハラさせてくれましたが、大勢(この日はベンチ外)と鍬原を休ませられたのは大きいですね。大勢は流石に疲れが出てきたかもしれないし、その他中継ぎ陣もフル回転なので、もう少し直江や戸田も信頼して投げさせてもいいと思うんですけどね。
それにしても、昨シーズン終わった頃には考えられませんでしたが、今シーズンは新戦力も沢山いて見てて楽しいです。打線もまだまだ上がり目がありそうだし、投手陣もまだ整備途上ですし、快進撃がこのまま続いてほしいですね。そんな甘くないかな。
恥ずかしながら巨人ファンさん、コメントありがとうございます。
大勢がすごいとは言ってもやっぱりルーキーなのでいきなり一人でシーズンフルに投げるのは無理でしょうね~。
まあそれはほかの新人先発投手にも言えますけどね(^^;)
みんなを休ませながら上手く回してくれたらファンの気持ちとしても安心です。
畠と今村が負担大きそうなので直江と戸田にも頑張ってもらいたいですね!
minamiさん。こんにちは。
①minamiさんがサッカーの例えをもってくるとは、まさかです(^^)ご指摘はごもっともと思います。もっとベースより(ニアより)で脇をしめるのですね。とても恐縮ですが、一言、頑張れ若大将!(^^)
②今後の戦いは、まだまだペナントはオールスター後の山のふもとでも全く無いので、広島の床田投手等、去年の苦手投手(中日の大野投手、柳投手攻略はポイントばり高し!)を攻略し、自ら作った幻想を打ち破る(去年の迷路を抜け出す)戦いをして、私の中の日本シリーズのエベレスト級高さの幻想をちょっとづつ富士山まで下げる、手応えのある自信と確信の足どりの道標を名将原監督にお願いしたいです。頑張れジャイアンツ。
九州の六等星さん、コメントありがとうございます。
サッカーも好きなんですよ~。海外サッカーをよく見てます(*^-^*)
九里も床田も苦手ですね…。
なんとか攻略してほしいんですけどやっぱり苦手意識って根付いちゃうのかなぁ。
大野、柳を打ったみたいに打線が奮起してくれることを期待したいですね!