若手躍動、高橋礼好投、ジャイアンツがカープにカード3連勝!

4月12日から行われた、ジャイアンツ対カープの3戦のダイジェストは以下の通りです。

  • 1戦目(4月12日)ジャイアンツが9-4で勝利
    序盤はカープが4-1とリードしたが、6回裏にジャイアンツが一挙7点を奪い逆転。終盤はリリーフ陣が踏ん張り、4連勝!

    阿部慎之助監督
    監督コメント

    もう、みんなで勝った勝利だと思います。

  • 2戦目(4月13日)ジャイアンツが延長12回、3-2でサヨナラ勝ち
    6回裏に先制したが、7回表に逆転を許す。8回裏に同点に追いつき、延長戦に突入。12回裏、岡本さんの二塁打から代打・大城の適時打でサヨナラ勝ち。5連勝!

    阿部慎之助監督
    監督コメント

    本当に全員で勝った1勝じゃないかなと思います。今日の勝ちは大きい。それしかない。

  • 3戦目(4月14日)ジャイアンツが2-1で勝利
    3回表に先制を許したが、その裏、高橋礼の内野安打から萩尾の2ランで逆転。投げては先発の高橋礼が7回1失点の好投。リリーフ陣も無失点に抑え接戦を制した。6連勝&カード3タテ!

    阿部慎之助監督
    監督コメント

    もうね、できすぎっちゃ、できすぎだし、もう一回気を引き締めて来週からやっていきたいなと思います。

昨季の対戦成績は8勝17敗で、阪神と同じくカモにされていたイメージがあるカープ相手に、まさかのカード3連勝を決めました。

しかしジャイアンツが圧倒的な強さでカープを制したわけではありません。初戦は途中までリードされていたし、2戦目は延長12回でのサヨナラ勝ち、3戦目も1点差の辛勝と、難しい試合の連続でした。

東京ドームの懸垂物による影響や、ジャイアンツファンの行動といったイレギュラー、人為的な要因の影響も大きかったですね。カープにとっては少し不運だったと思うところもあります。

東京ドーム懸垂物

ありがとう懸垂物くん!

でも、これも野球!

長いシーズンを戦っていけば、反対のことが起こる可能性も十分あるわけで、ここはありがたく勝ちを拾わせていただきましょう。

萩尾、佐々木ら若手選手の躍動

この3連戦で印象に残ったシーンや選手はたくさんいますが、特に若手選手の活躍が目立ちました。

中でも、1番の萩尾と2番の佐々木ジョージは、走攻守で存在感を発揮しました。

萩尾は三振も多いものの、勝負どころでは頼もしいバッティングでチームを勝利に導きました。

3戦目の逆転2ランは見事でしたね!

萩尾逆転ツーランホームラン

萩尾は昨シーズン一軍で結果を残せませんでしたが、個人的にはあのトップが深いバッティングが好みで、応援していた選手の一人です。

最近は速いボールに対応するためにトップが浅い選手が多くなっています。

しかし、岡本さんやロッテの山口航輝、そして萩尾のようにトップが深い選手のバッティングはやっぱりロマンを感じさせますよね!

安定感はまだないかもしれませんが走力もあり守備も悪くありません。さらに、右打ちの外野手なのでしばらくは1番で起用し続けてほしいと思います。

現在の萩尾のOPSは.790で、wRC+は約150。やっぱり長打力のある打者は魅力的ですね。

 

そして、佐々木ジョージはもちろんバットでも貢献しましたが、それ以上に気合と足で見せ場を作りました。

吠える佐々木ジョージ

勝負所で二塁打を放ち、雄叫びを上げるジョージ。

いろいろな意味で、ルーキーなのにカープ相手になかなかやるなと感心しましたよ(笑)後ろの小園が怖い…。

開幕直後は、キャンプやオープン戦での活躍が幻だったかのように凡退を繰り返していましたが、小さな修正を重ねることで、バッティングはだいぶ良い感じになってきましたね。

そして、アグレッシブな走塁はチームに闘争心と勢いをもたらしています。

指標を見ても、ジョージの走塁指標は岡本さんに次ぐチーム2位ですからね!今年の岡本さんはスピードフォルムです。

守備に関しては、ボールの追い方を見れば分かるように、まだ粗削りな部分が守備範囲に影響を与えています。ただ、強肩である程度はカバーできているのでよしとしましょう。

ジョージも今上り調子なので、様々な場面で起用してほしい選手ですね。

阿部監督が「全員で勝った1勝」と言ったとおり、萩尾とジョージ以外にも、多くの選手が活躍してくれました。

正直なところ、開幕前は門脇の活躍を想像していませんでした。また、岡本さんの大活躍を見るたびに、メジャー行きを連想してしまい寂しい気持ちになっています…。

大城のサヨナラ打も痺れましたね!

大城サヨナラ打

阿部監督に厳しいことを言われても腐らずに自慢のバットで勝負を決めてくれました!

いろいろと言われていますが、大城は間違いなく素晴らしい捕手です。

これからも攻守でチームを勝たせる働きを期待しています。

高橋礼の活躍

投手陣では、やはり3戦目の勝利の立役者である高橋礼のインパクトが絶大でした。

ジャイアンツ高橋礼

開幕15イニング目で初失点を喫したものの、7回を投げて2安打4奪三振0四死球無失点のHQSで2勝目を挙げました。

現在の防御率は0.47(1位タイ)で被打率0.98(1位)と、まさにエース級の活躍をしています。

私は、この高橋礼の活躍が一番予想していませんでした。

高橋礼は、二桁勝利を達成して新人王を獲得した時でさえ、2.5イニングに1回は四死球を与えていました。

悪い時には、イニング以上の四死球を与えていたのですが、今季は19イニングで四死球がなんと4つしかありません。

これは、「四球を出すくらいなら真ん中に投げて打たれろ」という阿部監督の方針にマッチしたのでしょう。

また、高橋礼のアンダースローという特徴を十分に活かした配球が光っています。

この試合でも高めをしっかりと使いながら、右打者に対しては徹底的にインハイのストレートで攻めました。

高橋礼 右バッターへのインハイストレート

黒田さんも、ここを要求する小林と、しっかりと投げ切る高橋礼を絶賛していました。

 

一方、左打者に対しては、シンカーとスライダーを巧みに組み合わせていました。

110キロ中盤のシンカーは、斜め下に落ちていく変化も有効ですが、チェンジアップのような使い方が特に効果的でした。

高橋礼シンカー

これは、アンダースローとしては規格外の速球を投げる高橋礼の大きな強みの一つです。

 

また、高橋礼のスライダーは、シンカーと同じくらいの球速で利き手側に曲がることなくわずかにスライドするのが特徴。これが現在非常に効果的に機能しています。

高橋礼はアンダースローなので、スライダー以外のボールは全て利き手側に曲がります。

高橋礼スライダー1

このシーンでは、田村は外側に変化するボールまたはアウトローの厳しい球だと思って見逃したのだと思いますが、結果的にはほとんど曲がらずに外角甘めのストライクになりました。

高橋礼スライダー2

別のシーンでは、シュート回転して真ん中に来るだろうと打者が踏み込んだところ、曲がらずにインズバになり、打者が必要以上に驚いていました。

オープン戦の試合感想でも「面白いボール」と書きましたが、予想していた以上に効果的なようですね。

指標(PitchValue)を見ても、他の変化球と比べて別格の数字を残しています。

さすがに、この調子のままシーズンを終えられるとは思いませんが、現在のように制球がイマイチでもストライクゾーンの中でしっかりと勝負できていれば、そう簡単に打たれることはなさそうです。

今後の高橋礼の投球にも期待しています。

阿部監督の野球哲学

以上のような選手たちの活躍により、苦手としていたカープ相手に3連勝を達成しました。

阿部監督も「できすぎっちゃ、できすぎ」と言っていましたが、実際その通りで、采配に疑問を感じるシーンもあれば、選手のミスもいくつか見られました。

とはいえ、それ以上にカープにもミスがあり、運も味方をしてくれたことで、3連勝を収めることができたのです。

それにしても、阿部監督は良い意味でも悪い意味でも本当にぶれませんね。

シーズン開幕前に、「打撃は水物だし、いい投手が来たら打てない。極論を言えば、相手を無得点に抑えていれば永遠に負けないので、そこを目指していきたい」と語っていました。

その言葉通り、前年度のベストナイン捕手である大城を外して、岸田や小林を起用するなど、徹底して自分の理想とする野球スタイルに合う選手起用を行っています。

まぁ、指標的には大城の守備力はフレーミングも含めてリーグトップクラスなんですが、阿部監督は目に見えない部分をすごく重要視します。

まるで『星の王子様』に登場するキツネのようですね(笑)

L’essentiel est invisible pour les yeux. (本当に大切なものは、目に見えない)

阿部監督は、小林の投手とのコミュニケーション力や表現力などを評価しているのかもしれませんね。

小林ジェスチャー

この場面でも、小林は一発を警戒する配球を意識し、高めのボールを要求する際に「高すぎるのはOKだけど、低すぎるのは絶対にダメ」という意思を高橋礼にしっかりと伝えていました。

小林とマルドナード

大ピンチに陥った場面でも、小林はバルドナードとしっかりとコミュニケーションを取っていました。

効果の有無はさておき、こういった姿勢が重要だと阿部監督は考えているのでしょう。

大城は能力的には申し分ないし、まだ若いので、こういった目に見えない部分をもっと大切にしてほしいと阿部監督は思っているのではないでしょうか。

この3連戦で十分に休養を取れただろうし、次の試合からは恐らく大城が先発マスクをかぶるはずです。

大城には、攻守でチームを勝利に導く活躍を期待しています!

次の阪神との3連戦が楽しみですね。

コメント

  1. 恥ずかしながら巨人ファン より:

    本当にまさかの3連勝でした。ドラゴンズに2連敗した時はこのままズルズルいっちゃうかと思ってたんですけど、なんとか立ち直ってくれました。とにかく投手陣が本当によく頑張ってくれてますね。勝ち試合はほとんど完封か1失点で、ここまではほぼ満点の出来だと思います。それに比べ、やはり打撃陣にはもうちょっと頑張ってもらいたい。萩尾なんかはちょっとボール球振りすぎです。あと半分ボール球振らないで我慢できれば、自然に甘い球が来て打てるチャンスも増えるのにもったいない。でも佐々木門脇が少しずつ本領発揮してきたんで、これからの打撃陣に期待ですね。

    • minami minami より:

      恥ずかしながら巨人ファンさん、コメントありがとうございます。
      投手陣はリリーフが段違いにいいですね!
      すごく頑張ってる。
      打撃の方はチャンスでもう一本出なかったり采配でチャンスをつぶしたり…って感じですが、ここはもう少し時間が必要かもしれないですね(>_<)

  2. 九州の六等星 より:

    minamiさん。こんにちは。ブログの再開を影ながら喜んでいます。今後はコメントは控え目にしますが、高橋礼、泉投手にはあまり期待しなかった自分がとても恥ずかしいです(>⁠.⁠<)ホークスありがとう、という気持ちもなぜか物凄く照れくさい、とってもうれしい違和感があります(^_^;)両名とも第一関門は突破したと思うのでケガなく1年通して活躍して頂くことを期待してます。

    • minami minami より:

      九州の六等星さん、コメントありがとうございます。
      私も高橋礼と泉がここまでやってくれるとは正直思っていませんでした!
      嬉しい違和感、納得です。
      やっぱりリーグが違ったら色々と変わるんでしょうか。
      ウォーカーがもっと打ってくれたらWINWINなんですけどね(^_^;)
      またいつでも気軽にコメントしに来てくださいね!

      • 九州の六等星 より:

        今年のホークスはとてもコメントしづらい(^_^;)のと、両チームとも新人監督なので、ちょくちょく顔をみるマッチと共に暖かく見守っていこうと思います。今年も頑張れ!!ジャイアンツ&ホークス

        • minami minami より:

          九州の六等星さん、コメントありがとうございます。
          ちょっとコメントしづらいのはまあ…そうですね(;´∀`)
          しかし戦力としてはやっぱりずば抜けているので今年は絶対優勝してもらわないとですね!

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