比類なき制球力!K/BB最高投手上原浩治が現役引退を表明

巨人上原引退

上原浩治投手が引退を表明しました。

昨シーズン左ひざのクリーニング手術を受け、その後2軍ではなかなか思うような球が投げられていなかったようですが、フィジカル的にはかなり良くなってきたというニュースが出ていたので、また調子が整えば1軍で投げる姿が見られるだろうと期待していました。

それがまさかのシーズン途中の引退表明…。

らしいといえばらしいけど…レジェンドの突然の引退に驚きと寂しさが込み上げます。

どうやら今年で引退することは決めていたようですが…

2月から3か月間練習していく中で、開幕後は一度も1軍に上がれず、2軍の試合でも思うように抑えられていないという葛藤があったらしく、シーズン後半に首位争いをしているであろうチーム状況で引退会見を行うのは違うと思ったんだそうです。

通算成績は、748試合、134勝93敗128セーブ104ホールド、奪三振1972、防御率2.94。巨人在籍通算では312試合、112勝67敗33セーブ23ホールド、奪三振1400、防御率3.02。

NPBで最多勝や最優秀防御率、新人王、最優秀投手、沢村賞等、数多くのタイトル・表彰を受け、2009年に戦いの舞台をMLBへ移してからもリーグチャンピオンシップシリーズMVPやワールドシリーズ胴上げ投手になるなど、野球界の歴史に名を残す偉大な投手でした。

2013 レッドソックス上原 ワールドシリーズ優勝

引退会見で、MLB生活で一番うれしかったのは2013年と言っていた上原投手。

ワールドシリーズ胴上げ投手なんて、今後成し遂げることができる日本人はなかなか出てこないかもしれません。

 

私の中で上原投手が一番偉大だなと思うのはやっぱり”国際大会での大活躍”です。

いろいろな考え方の人がいるとは思いますが、シーズンの激しい戦いで肉体的にも精神的にもきつい中で、日本という国を背負って代表選手として戦う姿はとても素敵だと思うし心の底から尊敬します。

アマ時代から通算25試合に登板し、12勝無敗2セーブ!”国際試合無敗の男”という称号はかっこよすぎですね。



上原投手の凄さ

私が上原投手のピッチングを特に意識して見るようになったのはレッドソックス時代からですが、どこが凄いのかと聞かれたらやっぱり”制球力(コントロール)”と答えます。

さらに高い奪三振能力も相まって、投手の制球力を示す指標の1つK/BB(奪三振を与四球で割る)は他の追随を許さない圧倒的な数字に。

【NPBK/BB歴代ベスト5(1500イニング以上)】

  1. 上原浩治 6.68 奪三振1376 与四球206
  2. 土橋正幸 4.61 奪三振1562 与四球339
  3. 杉浦忠  4.29 奪三振1756 与四球409
  4. 稲尾和久 3.58 奪三振2574 与四球719
  5. 村山実  3.55 奪三振2271 与四球639

この指標はMLBでも衰えることなく、ワールドシリーズ優勝を飾った2013年には73試合に出場して11.22という異常な数字を叩き出しています。(73試合、4勝1敗13H21S、防御率1.09、WHIP0.57、K/BB11.22)

先発とリリーフではフラットな評価にはなりませんが、この指標を見れば上原投手の奪三振能力の高さと与四球の少なさがよく分かりますね。

 

上原投手を支えてきたのは、ストレート(フォーシーム)とスプリットのほぼ2種類の球種。

フォーシームはMAX140キロそこそこなのに、多くのバッターがボールの下を振ってしまう魔球のようなボールでした。

上原投手の”ノビのあるストレート”の秘密は、高いスピンレートとボールの進行方向と直角に近い回転軸。

MLB時代には投手平均よりも約10センチもホップ方向に多く変化していたようです。

そして伝家の宝刀スプリットは、決め球としてはもちろんカウントを稼ぐ球としても大活躍。

意外にも上原投手のスプリットは落差が小さく、平均よりも「落ちない」ボールなのですが、高い空振り率を誇っていました。

数多くの打者が「フォーシームとスプリットが途中まで同じボールに見える」と言っていることから、2種類の球種の”ピッチトンネル”が異常なほどに狭いということかもしれません。

ピッチトンネル
ホームベースから7.2メートルの空間に設定される円で、打者が球種・コースを判断できる最終ポイントと言われている。ピッチトンネルが狭い(小さい)ほど球種やコースが判断し辛くなり、広く(大きく)なればその逆になる。

バッターが球種やコースを判断する時間は0.15秒程度だそうで、その間のフォーシームとスプリットの軌道がほとんど同じなので対応しにくいんでしょう。

「コントロールだけは天性のもの」と杉内投手コーチが言っていたように、上原投手には制球力という持って生まれた才能が備わっていたとは思いますが、これほどまでの大投手になったのは、自分と向き合い自分の長所や短所を知り、それを効果的に活かしたからなのかもしれませんね。



指導者になって後進の育成を

引退会見では目に涙を浮かべながら「もうちょっとやりたかったな、という思いです」と言っていた上原投手。

また1軍で投げてくれることを楽しみにしていたんですけどね…1軍では通用しないという判断だったんでしょうね。

今後のことはまだ何も考えていないそうですが、話をするのも上手だし、経験値も並外れている方なので、いろいろな業界から引く手あまたになるのは間違いないと思います。

できればプロでもアマチュアでも構わないので指導者として野球に携わり、これまでの技術や経験を選手たちに伝えていってほしいですね。

上原投手、21年間の現役生活お疲れ様でした。

そして最後にジャイアンツに帰ってきてくれてありがとうございました。

コメント

  1. kiyohara より:

    上原選手お疲れ様でした。
    まさにレジェンドでした!
    最後に阿部とのバッテリーが見たいです!

    • minami minami より:

      kiyoharaさん、コメントありがとうございます。
      まだまだ投げたいという気持ちがすごく伝わってくる会見だったので引退されるのが残念でならないんですが、
      この時期にその決断ができるのが上原浩治という人なんでしょうね。
      阿部とのバッテリー、見たいですね。
      きっと多くのファンが望んでいるでしょう!

  2. 東海大OB(原と同期) より:

    minamiさん、菅野投手が登録抹消になりました。
    抹消選手
    2019.05.21 投 手:18 菅野智之
    何でも、原監督によると腰の違和感だそうですが、大事に至らなければいいのですが、、、
    元気に復帰することを祈るだけです。

    • minami minami より:

      東海大OB(原と同期)さん、コメントありがとうございます。
      状態はどの程度のものなんでしょう…心配ですね。
      腰を痛めてたから不調だったのか、不調をどうにかしようとして痛めてしまったのかわからないけど、
      少し休んで、また万全で帰ってきてほしいですね。