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【高橋優貴】教員免許も取得済!文武両道、未来の左腕エース

読売巨人軍#12高橋優貴

2018年度読売ジャイアンツドラフト1位の高橋優貴(たかはし ゆうき)投手。

高橋は4月29日現在、3試合に登板し2勝0敗、防御率1.10と首位を独走するジャイアンツのローテーション投手として入団1年目から頑張っています。

投球スタイルは上手に近いスリークォーターから最速152キロ(平均は140キロ中盤)のストレートとスライダー、カーブ、スクリューを操り、三振の山を築くタイプですね。

身長や体重といったパーソナルデータや技術的な考察などはたくさん紹介されているので、今回は高橋優貴投手のルーツなんかについて少し書いてみたいと思います。



高校は名門「東海大学菅生高等学校」

東海大学菅生高等学校
画像:東海大学菅生高等学校

高校は甲子園春夏合計6回の出場を誇る「東海大学菅生高等学校」に入学。

東海大菅生は先日4/28にも、25年ぶりに春季高校野球東京都大会で優勝した東京都を代表する強豪校です。

入学時のストレートの球速は120キロくらいしか出ず、高校3年になっても130キロを超えるかどうかだったようですが、そこから夏に向けて急激に球速が上がり、最終的には145キロまで出るようになったようです。

これは高橋の代からトレーナーがつき、ウェートトレーニングをやり始めたことで体重が増えたのも影響していますが、もうひとつは練習に取り組む姿勢が少しずつ変わったことも大きいと語っていました。

「人より高いところに上がるということはその分責任がある」

春季キャンプ中に高橋が何度かインタビュアーに話していましたが、これは東海大菅生の若林弘泰(わかばやし ひろやす)監督に口を酸っぱくして言われていた言葉らしいですね。

若林監督は元プロ野球選手(投手:1991年中日ドラゴンズドラフト4位)だけあって精神論だけではなく、技術的なこともしっかり高橋に伝えていて、伝家の宝刀スクリューボールは高校時代に「左投手には武器になる」と若林監督から投げるように勧められ習得した変化球とのこと。(教わったのは高校の先輩)

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高校時代の高橋にとって若林監督はとても大きな存在だったようで、教員免許を取得したのも若林監督のような高校野球の監督になりたかったというのが理由です。

高橋は素晴らしい指導者に巡り合えて幸運でしたね。

ちなみに、高橋が1年生の時に野球浪人時代の菅野が東海大菅生で練習していたそうです。同じ巨人のドラフト1位同士の出会いに運命めいたものを感じてしまいます。



大学は東北の強豪「八戸学院大学」

八戸学院大学
画像:八戸学院大学

高校卒業後は北東北大学野球連盟に加盟している東北の強豪「八戸学院大学」(2013年に八戸大学から改称)へ入学。

北東北大学野球連盟とは

全日本大学野球連盟の傘下団体で、東北地方の北部3県に所在する大学の硬式野球部で構成された野球リーグ。現在は1部6チーム、2部6チーム、3部4チームの全16チーム。

中村恭平(広島)、山川穂高(西武)、外崎修汰(西武)、多和田真三郎(西武)、佐藤龍世(西武)、小野泰己(阪神)ら多数のプロ野球選手を輩出している強豪富士大学も加盟している。

【2019年春季リーグ開始時点でのリーグ分け(入れ替え戦あり)】

1部リーグ

  • 富士大学
  • 八戸学院大学
  • 青森大学
  • ノースアジア大学
  • 青森中央学院大学
  • 岩手大学

2部リーグ

  • 八戸工業大学
  • 盛岡大学
  • 青森公立大学
  • 弘前大学
  • 秋田大学
  • 岩手県立大学

3部リーグ

  • 岩手医科大学
  • 秋田県立大学
  • 北里大学
  • 秋田看護福祉大学

八戸学院大学出身で現在も現役でプレーしているプロ野球選手には青山浩二(楽天)、塩見貴洋(楽天)、秋山翔吾(西武)、田代将太郎(ヤクルト)らがいます。

この八戸学院大学で高橋は2人目の恩師に出会います。

その恩師とは、「正村理論」によってプロ投手も含め数々の名投手を育てた名伯楽正村公弘(まさむら やすひろ)監督。

2018年度日本ハムドラフト1位で指名された秋田県立金足農業高校の吉田輝星投手の軸ブレを修正し好投を導いた人物としても有名ですね。(プロ表明を巡って少々ごたごたはありましたが…)

高橋は正村監督から単純に投げること以外の投手に必要なさまざまな技術や思考を教わったようです。(インコースの使い方や牽制、間の取り方など多岐に渡ります)

正村監督の理論はこの記事が簡潔で分かりやすい→八戸学院大・正村監督、プロ投手多数育てた理論語る

正村監督の指導もあって高橋は順調に成長し、リーグ戦通算20勝12敗を記録。積み重ねた奪三振数も多和田真三郎の299個を抜く、301個のリーグ新記録を樹立しました。

「プロに行った投手はたくさんいるけれど、勝ち負けはともかく、1年からコンスタントにリーグ戦で投げ続けたのは高橋くらい」

2、3年時の調子が悪い時にも一生懸命投げ続けた高橋を、正村監督は大学最後の年にこう称えていました。



教員免許を取得

学校の教室

高校時代の恩師若林監督のような高校野球の監督になりたかった高橋は練習の時間を削って教員免許取得のための単位を取ります。

シーズン中は午後から授業があるので、昼間の練習の時間を削り、その分夜に練習していたんだそう。

高橋が真面目で努力家なのがよくわかりますね。

教育実習に行った時には生徒から板書(ばんしょ:学習事項を黒板に書くこと)がうまいと褒められたみたいです。さすがは書道の段位を取得しているだけのことはある!

この教育実習の経験は野球にも活かされているようで、ジャイアンツでも年下の選手に身振り手振りでいろいろ教えたり話を聞いてあげたりしているみたいです。

自分の考えや思いを人に伝えるのは意外と難しいことなので、生徒に分かりやすく説明することが求められる教育実習は、将来的に指導者を目指している高橋にとって良い経験になったでしょうね。

 

ちなみに、高橋のように教員免許を持っているプロ野球選手ではホークスの東浜巨や元阪神の赤星憲広さんが有名。

赤星さんは大学時代野球をしながらも「プロとしてやっていける」という自信がなかったため、教員資格という確かな保証が欲しかったから免許を取得したようです。社会人時代には電車の車掌の資格も。

東浜は高校公民の教員免許を取得するために、母校の沖縄尚学高校で教育実習を行ったのは有名な話。生徒たちからは「わかりやすい」「口調が丁寧」と評判が良かったようですね(笑)

そのほか、オリックスの外国人助っ人アンドリュー・アルバースも「野球選手としてうまくいかなかった時の保険」としてフランス語と数学の中学教員免許を取得。

マイナー時代は非常勤講師で生活費を稼ぎ、最近までシーズンオフには母国カナダで教壇に立っていました。

あと、東海大菅生の若林監督のようにプロを引退した後に教員免許を取得した人もいます。

2001~2005年まで阪神、日本ハム、巨人でプレーした伊達昌司さんは、引退後に教員を目指し、母校法政大学で2年間科目等履修生として通学して東京都の教員採用試験に合格しています。

神奈川県で1年間臨時講師を務めた後、東京都立江戸川高等学校を経て、2015年から東京都立府中西高等学校で教鞭をとっているようですね。

東京都立江戸川高等学校教員 伊達 昌司さん|法政大学

学生時代から自分が将来的に何をやりたいのか、そしてそのためにはどのようなプロセスを踏めばいいのかをしっかり考えて行動に移していた高橋。

プロ野球引退後、プロ野球のコーチや監督になるのか、それとも学生時代からの夢である高校野球の監督になるのかは分かりませんが、それはまだまだ先の話。

目標を設定しそれに向けて練習メニューを組み実践するという、スポーツ上達への基本にも通じるその姿勢を貫いて、将来の指導に経験を生かせるようできるだけ長く現役を続けてもらいたいですね。



1年目の目標は2桁勝利&新人王

マウンド上の高橋優貴

高橋の1年目の目標は「2桁勝利と新人王」、年始に発表された今年の抱負は「信念を貫く」でした。

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今のところ成績的にはかなり良いので、新人王も十分狙えると思いますが、今年はライバルもかなり強力。

打者では阪神の2018ドラフト1位近本、ヤクルトの2017ドラフト1位村上。投手では広島の2016ドラフト3位床田との戦いになるのではないかと。

4/29時点で、近本は打率3割、OPSは.874を記録し絶好調、床田に至っては今年トミージョン手術明けで4勝1敗、防御率1.83という驚異的な成績を残しています。

同じ投手の床田と比較され、その後打者との比較になると思うので、床田に勝つためには最低でも2桁勝利、防御率2点台が必要になりそうですね…。

また、ジャイアンツ内にも今村や田口といった左腕投手がおり、ローテーション入りを目指して頑張っているので、出場機会を得続けるのも簡単ではありません。

課題はやっぱり制球力だと思いますが、私は今のままの荒々しいピッチングも悪くないかなと思います。

もちろん、今の球威やキレを落とさずに制球できるなら最高ですが、コントロールを重視するあまり球が死んでしまった投手もたくさんいますし…。

杉内ファーム投手コーチもコントロールは天性なので良くするのは難しいとぐっさんとの対談で言っていました。

さらに、若い時はコントロールより腕をしっかり振って強い球を投げることが重要とも。

セ・リーグは基本的に低め低めってね。球場が狭いっていうのもあるからさ。低めは、コントロールしにくい。だから、スピードが落ちて、小さくまとまっているピッチャーになっちゃう。スケールの大きいピッチャーになってほしいなと思って。少々荒れても、たまに決まるアウトローが威力を発揮するわけでさ。そういうピッチャーを育てたいなっていうのはある。

山口鉄也のぐっさんぽより

高橋は若い時の杉内コーチみたいに攻め続けて毎回フルカウントになっても結果的に抑える、そんな暴れ馬みたいな力強い投手になっていくのかな。

そうなってくれるととても頼もしいですね。(でも怪我はダメですよ!)

ちょっと気になるのは大学3年の時にイップス気味になっていたと本人が語っていたことですが、今は大丈夫だと信じたい。

持ち前のパワフルな投球で2011年の澤村以来のジャイアンツからの新人王、期待しています!

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