2月11日、2025ジャイアンツ春季キャンプで今年初となる紅白戦が行われました。
一軍主体の白組と二軍主体の紅組による対戦は紅組が6-2で勝利しました。
試合の流れは以下の通りです。
- 2回裏:泉口の右越えソロホームラン(白組1-0)
- 4回表:ティマの中前タイムリーで同点(1-1)
- 4回裏:泉口の犠牲フライで勝ち越し(白組2-1)
- 9回表:ティマの同点犠牲フライ(2-2)喜多の勝ち越しタイムリー二塁打(紅組3-2)
- 10回表:岡田の右越え3点適時二塁打など(紅組6-2)
最後は点差がついてしまいましたが、9回まで僅差の投手戦で面白かったですね。久しぶりの実戦を見られて楽しかった!
三軍の選手も出場していて普段見られない若手のプレーを見られたのもうれしかったです。
西舘ら投手陣の現状
投手陣では西舘の進化が目立ちましたね。前回の記事で書いたようにフォーム改造の効果が出てきています。

又木もサイド気味にフォーム変更していて、これが固まってくると面白そう。
日ハムから現役ドラフトで獲得した田中瑛斗は、正直シート打撃の最初の数球を見たときは「うーん…なんで獲得したんだろう」って思ったんですが、その後の投球を見ていくとボールの変化が面白い。勝負所では厳しいところに投げ切れるのも好印象でした。
2023年にいたビーディに似た印象を受けたのですが、もう少し繊細なピッチングもできそうなので次回の登板が楽しみです。
その他の投手では、泉、横川、石川、菊地、京本、戸田あたりはなかなか。平内と松井の成長を期待していたけど、今のところは残念ながらその兆候なし…。
少し気になったのは若手を中心に球持ちが悪かったりフォームに再現性やリズムがない投手が多いこと。
優秀な投手(特に先発)って皆良いリズムで再現性の高いフォームで投げてますよね。ジャイアンツなら戸郷や山崎伊織とか。昔ならクマさんなんかは素晴らしい再現性とリズムでキャッチボールを見てるだけでも心地良かった。
京本とかはこのあたりを追求できたらすごく化けそうな気がします。体が大きいから難しいとは思うけど。
赤星の課題と期待
今日の投手陣では西舘と並んで赤星の出来も非常に気になるところでした。
ストレートに力があるし変化球も多彩で制球も〇。フォームのリズムも良く再現性も高くて先発適正もある。ジャイアンツOBの堀内さんなんかは「山崎伊織より赤星の方がいい投手」って言うくらい高く評価しています。
しかし、まだ2月とはいえ初シート打撃からイマイチで今日もかなり捉えられていました。阿部監督も心配してるみたいで、「普通すぎる」となかなか難しい指摘が出るほど(笑)
→【巨人】阿部監督、赤星優志に「普通すぎる」…投げる球は絶賛「ちょっとでも工夫すれば抑えられる」
それを受けてか今日の試合ではランナーなしでクイックで投げるなど工夫はしてたんですが、せっかく再現性の高いフォームなんだから無理に崩す必要はないんじゃないかなと思いました。
去年の9月16日中日戦のような投球ができれば真っ向勝負でも十分通用すると思うんですよね。
ただ、気になるのはテイクバックからリリースにかけての右手の位置が高いので打者からボールの出どころが見えやすそうなのと、低め低めの配球。コントロールが良いだけに打者は完全に低めに目付けしてる印象です。

常にアウトローのストレートを狙っているイメージ
個人的には背が高くないのを逆手に取ってVAA(バーティカルアプローチアングル)の観点からも高めのストレートをもっと使ってほしいなと。
例えば、西武の平良なんかは『アウトコース低めの出し入れ』について、「やらなくていいですね、まったく。データが出ているので。意図があるならいいと思うけど、僕のなかではストレートをアウトコース低めに投げてもあまり空振りを取れないですし、やる意味がないっていうところです」と言い切っています。
そこまで極端にする必要はないと思いますが、赤星も配球をちょっと工夫するだけでガラッと変わりそうな気がします。

平良は低めのストレートをほとんど投げない
岡田・泉口が存在感、ドラフト上位組は今後に期待
打者では岡田ダディが二塁打2本、三塁打1本で3安打3打点の大暴れ!
数年かけてパワー重視の肉体改造を行ってきた成果が出てきましたね。もともと守備も走塁も平均以上なので打撃でどんどんアピールしてほしいです。
変な力が働かなければ一軍昇格は間違いなしでしょう。
泉口もホームランを含む3打数2安打1打点と存在感を見せました。
ライバルの門脇は打撃面が課題なだけに、守備の堅実さに加えて打撃でもアピールできれば正遊撃手の座も十分狙えると思います。
注目の2024ドラフト1位石塚と3位荒巻は先発出場し、それぞれ2打数無安打、3打数無安打。結果は残せませんでしたが開幕に向けての第一歩となりました。
6回から石塚に代わってショートを守ったドラフト2位浦田は軽快な守備と積極的な打撃が好印象。三人とも守備のミスはありましたが今後のキャンプで修正していってほしいですね。

コーチの話を聞く時に毎回律儀に帽子を脱ぐ浦田。個人的に好印象です。
久しぶりの実戦はかなり楽しめました。西舘の進化に岡田ダディの躍動と見どころ満載。赤星の今後の調整も気になるところ。
守備面での課題は残りましたが、各選手の成長を期待しながら次の実戦を待ちたいと思います。
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