肩こりと磁気ネックレス
「肩こり」は、男女問わず多くの人が悩む症状です。厚生労働省による国民生活基礎調査(2015年)では、女性の1位、男性の2位を占めました。
肩こりの有訴者率と対策
また、2015年に4500名を対象に行われたアンケートでも、男性約57%、女性約77%が肩こりに悩まされていることが分かっています。
肩こりに悩まされている人の約半数が何らかの対策をとっていましたが、最も多かったのが「シップ」、次に多かったのが「液体タイプの鎮痛薬」、3位は男女で異なり、男性は「クリーム状の鎮痛薬」、女性は「温熱シート」でした。
4位は男性、女性共に「磁気ネックレス」で、肩こりに悩まされている人全体の約16%の人が磁気ネックレスを使用しているようです。
今回は肩こり対策として一定のシェアを占めている磁気ネックレスについて、その効果や注意点、おすすめ商品を紹介したいと思います。
肩こりの原因
「コリ」とは、日々の生活習慣による緊張や疲労が積み重なり、筋肉が太く、硬くなった状態のことです。
筋肉が緊張して硬くなり、硬くなった筋肉は血管を圧迫し、血流が滞ることで老廃物が蓄積します。この老廃物が筋肉の神経を刺激してさらに筋肉が緊張し、コリの悪循環に陥るのです。磁気で血行改善|ピップ株式会社より引用
人間の頭の重さは大人で約6~9kg、両腕の重さは約8~10kgです。デスクワークや掃除・炊事といった家事、同じ姿勢を続ける作業を続けると、これらの負荷が首や肩、背中にかかり筋肉が緊張し、こりの大きな原因になります。
さらに、スマホを使用する時などに前傾した姿勢をとると、頭の重さは4倍以上になるようで、現代人の肩こり増加の大きな原因になっているようです。
磁気ネックレスの効果とメカニズム
参照:http://www.jiki-lab.com/
磁気ネックレスは、首や肩に巻くことで、磁気が血管内の老廃物に働きかけて血流を改善し、こりをほぐすという効果が期待されています。
ただし、磁気ネックレスが体にどのような影響を与えているのかはよく分からない部分が多く、効果があったという人もプラシーボ効果によるものではないかという説もあります。
私自身磁気ネックレスを愛用していて効果も感じていますが、一定のプラシーボ効果もあるんだろうなとは思っています。
磁気ネックレス使用時の注意点
- 他の治療器と同時に使用しないようにしましょう。
- ペースメーカなどの電磁障害の影響を受けやすい体内植込み型医用電気機器を使用している人は使用しないようにしましょう。
- 初めて使用する場合は、1日4~6時間ぐらいの使用時間で様子をみながら使っていきましょう。
- 電気毛布やコタツ、ホットカーペット等、長時間磁石が熱を帯びた状態になる器具との併用は避けましょう。
- 腕時計等、磁石の影響を受けやすいものに近づけたり一緒に保管すると誤作動などの不具合が出る可能性があるので注意しましょう。
アナログのクォーツ時計や機械式時計は磁気の影響を受け、時間の進みや遅れが生じる可能性があります。
時計が磁気を帯びてしまった場合は磁気抜き(脱磁)が必要になるので、磁気ネックレスの着用場所や保管場所には注意しましょう。
磁気ネックレスの主要メーカー
肩こり大国である日本には、数多くの肩こり対策ネックレスのメーカーが存在します。
その中で、私自身が製品を使ったことがある3つの有名メーカーを挙げてみたいと思います。
Colantotte(コラントッテ)
「Colantotte(コラントッテ)」は、1997年に設立された健康機器メーカーです。
製品開発の基本テーマは「健康を主体に、皆様の心からの笑顔が得られる製品を提供する」というものです。
コラントッテの磁気ネックレスの特長は、メーカー独自技術の「N極S極交互配列」です。これは、磁石のN極とS極を交互に並べることで、磁力の範囲と強さを最大化するというものです。
コラントッテは、プロ野球やゴルフ、フィギュアスケートなどのトップアスリートとも契約しており、その効果や信頼性は高いと言えます。
コラントッテの効果などについての記事はこちらをご覧ください。
Phiten(ファイテン)
「Phiten(ファイテン)」は、1983年に創業した健康器具メーカーです。
企業スローガンは「すべては健康を支えるために」というものです。
ファイテンの磁気ネックレスの特長は、金属をナノレベルで水の中に分散させる独自技術「水溶化メタル技術」です。これは、水に溶けた金属を繊維や素材に浸透させることで、磁力を持たせるというものです。
ファイテンも、コラントッテと同じくアスリートとの契約に力を入れており、その効果や信頼性は高いと言えます。
ファイテンの効果などについての記事はこちらをご覧ください。
ピップ
「ピップ」は、1908年に創業した老舗製薬会社です。
経営理念は「THE WELLNESS COMPANY」というものです。
ピップは、1972年に発売された家庭用磁気治療器「ピップエレキバン」で有名ですね。肩こり用磁気ネックレスは、ピップマグネループシリーズという商品名で販売しています。
グレード別おすすめ磁気ネックレス
おすすめ商品を選ぶ際には、以下の2つの条件を満たすものを最低条件としています。
- 永久磁石が配置された磁気ネックレスであること
「健康ネックレス=磁気ネックレス」と勘違いをしている人が多いですが、磁気ネックレスとは永久磁石が配置された健康ネックレスのことのみを言います。
例えば、ファイテンの健康ネックレスはたくさんありますが、商品名に「磁気」という言葉が入っているものだけが磁気ネックレスです。アクアチタンのみの商品は、磁気ネックレスではないので注意してください。 - 医療機器認証を受けていること
磁気ネックレスは、厚生労働省が定める基準に沿って製造されていると、医療機器認証を受けることができます。
➡独立行政法人医薬品医療機器総合機構|家庭用永久磁石磁気治療器基準
この認証は、商品の品質や安全性を保証するものです。認証を受けていない商品は、血行や肩こりの改善効果を表示することができません。 - 医療機器認証を受けた磁気ネックレスかどうかは、商品ページなどに認証番号が記載してあるかで見分けてください。(例:ワックルネックSTYLEの認証番号/303AGBZX00033000)
これらを踏まえて、おすすめの磁気ネックレス商品をグレード別(値段別)に挙げてみたいと思います。
エントリーモデル
磁気ネックレスの効果を試してみたいという方には、気軽に購入できる価格帯の商品がおすすめです。ここでは、2000円~5000円の商品を3つ紹介します。
ピップ マグネループEX高磁力タイプ
- 磁力:150mT(4個)、100mT(16個)
- 価格:2000円前後
- 特徴:コスパ最強
「ピップ マグネループEX高磁力タイプ」は、ループに20個の磁石が内蔵されている磁気ネックレスです。
そのうち4個は150mTの強力磁石で、このスペックで2000円しない価格は優秀すぎます。
デザインは好みが分かれるかもしれませんが、磁気ネックレスの効果を試してみたいという方にはおすすめのモデルです。
ファイテン RAKUWA磁気チタンネックレスS-Ⅱ
- 磁力:130mT(4個)
- 価格:3000円前後
- 特徴:磁気+アクアチタンシリカ、カラー豊富、デザイン爽やか
「RAKUWA磁気チタンネックレスS-Ⅱ」は、トップ部分のV字が特徴的な磁気ネックレスです。
ファイテンの磁気ネックレスは磁力が弱いものが多いのですが、このモデルは130mTの磁石を4個使っています。
また、アクアチタンシリカという特殊な素材も採用しており、磁気との相乗効果が期待できます。
カラーも豊富でデザインも爽やかなので、スポーツシーンに合うと思います。
コラントッテ ワックルネック ネオGE
- 磁力:140mT(4個)
- 価格:5000円前後
- 特徴:ほぐしやLABO限定商品、TGレアメタル、シンプルデザイン
「コラントッテ ワックルネック ネオGE」は、コラントッテと人気磁気ネックレス販売店「ほぐしやLABO」が共同開発した磁気ネックレスです。
ループの後部に100mTの磁石を4個配置し、ループの前面にはTGレアメタルというゲルマニウムを含む素材が使われており、こりの改善とリラックス効果が期待できます。
コラントッテのエントリーモデルの中では非常に人気がある商品です。
コラントッテのエントリーモデルについての記事
中級グレード
磁気ネックレスの効果に満足した方や、もっと高品質な商品を求める方には、10000円程度の中級グレードの商品がおすすめです。
ここでは、コラントッテのクレストシリーズとALT、ファイテンのBULLETをご紹介します。
コラントッテ ネックレスクレスト
- 磁力:160mT(8個)
- 価格:10000円前後
- 特徴:コラントッテの定番商品、ハイパワー、汎用性が高いデザイン
「コラントッテ ネックレスクレスト」は、コラントッテの中でも上位の人気を誇る定番商品です。
首後部のシリコンループに、160mTの希土類永久磁石がN極S極交互配列で8個内蔵されています。この磁力はかなり高いレベルで、血行や肩こりの改善に効果があると思います。
カラーも複数あり、デザインも奇抜すぎないので、スポーツやビジネス、カジュアル、フォーマルなど、多くのシーンで着用できます。
プレミアムカラーの【プレミアムゴールド】、【プレミアムブラック】もありますが、少し割高になります。
クレストシリーズには「クレスト」以外にも「クレストR」「クレストR【ex】」「クレストSMART」があります。
これらクレストシリーズの特徴や違いは別記事に詳しくまとめているので興味のある方はこちらをご覧ください。
コラントッテ ネックレスALT
- 磁力:150mT(10個)
- 価格:10000円前後
- 特徴:トップクラスに人気、トップ部分が変形可能、ループが細くスッキリ
「コラントッテ ネックレスALT」は、2020年にリリースされた磁気ネックレスです。
クレストシリーズと同じく、ループの後部に磁石が内臓されていますが、1個あたりの磁力は150mTで数は10個と多少違いがあります。
ループがクレストより細くスッキリしていて、トップ部分が直線タイプとVタイプの2種類にいつでも変形できるデザイン面が特徴です。
ループ部分にはシリコン、トップ部分には腐食しにくいステンレスが使われているので、着けたままでお風呂に入っても問題ありません。
コラントッテ全体でもトップクラスの人気を誇っています。
ファイテン RAKUWA磁気チタンネックレスBULLET
- 磁力:50mT(ループの中芯全体)
- 価格:10000円前後
- 特徴:弾丸型のトップ、アクアチタンX50、有名プロゴルファー愛用
「RAKUWA 磁気チタンネックレス BULLET」は、弾丸型のトップが目を引く磁気ネックレスです。
ネックレスの中芯に50mTの磁石を埋め込んでいるので、ループ全体から磁力を放出し、点ではなく面でこりにアプローチできます。
リラックス効果のあるアクアチタンX50を採用しているので、磁気との相乗効果も期待できます。
プロゴルファーの松山英樹が愛用していることでも知られています。
高級グレード
価格が20000円前後の高級グレード磁気ネックレスはコラントッテのフラッグシップモデルであるTAOネックレスシリーズの独壇場です。
このTAOネックレスシリーズから特に人気がある2種類をセレクトします。
コラントッテ TAOネックレスAURA
- 磁力:55mT(全体)
- 価格:20000円前後
- 特徴:COマークのトップ、ネックループ全体に磁石、トップアスリート愛用
「TAOネックレスAURA」は、コラントッテの代表的な磁気ネックレスです。
トップ部分にはCOマークがあり、ネックループ全体には10mm間隔で55mTの磁石が内蔵されています。この磁石は、N極とS極が交互に配列されており、特許技術によって磁力が強化されています。
このモデルは、プロ野球やフィギュアスケートなど、数多くのトップアスリートが着用していることでも有名です。
カラーも豊富で、プレミアムカラーの【プレミアムゴールド】、【プレミアムブラック】もあります。また、女性向けにトップ部分が小さく、ループが細くなった「AURA mini」もあります。
コラントッテ TAOネックレスRAFFI
- 磁力:55mT(全体)
- 価格:20000円前後
- 特徴:シンプルなトップ、ネックループ全体に磁石、若年層向け
「TAOネックレスRAFFI」は、シンプルなトップデザインが印象的な磁気ネックレスです。
スペックは「AURA」と同じですが、デザインはよりシンプルで洗練されています。カラーも明るいものが多く、若年層にも受けがいいと思います。
ネックループ全体には10mm間隔で55mTの磁石が内蔵されており、N極とS極が交互に配列されています。この磁石は、特許技術によって磁力が強化されています。
プレミアムカラーの【プレミアムゴールド】もありますが、少し割高になります。
コラントッテのハイエンドモデルであるTAOネックレスシリーズは、今回紹介した「AURA」や「RAFFI」以外にもいろいろなモデルが発売されています。興味のある方はこちらの記事をご覧ください。
さいごに
今回は肩こり対策磁気ネックレスのおすすめ商品を紹介してみました。
価格帯にも幅があり、厚生労働省の認証を受けた商品となるとどうしてもコラントッテ商品が多くなってしまいました。
スポーツネックレスはファイテンやAXF、バンデル、SEVなど、さまざまなメーカーがそれぞれの良さを出していますが、磁気ネックレスに一番注力しているのはやっぱりコラントッテだと思います。
磁気ネックレスの効果には個人差があると思いますが、私のように一定の効果を感じられるケースも大いにありますので、肩こりに悩まされている方は試してみてはいかがでしょうか。