プロ野球のテレビ中継・配信の『カメラアングル』は、野球ファンにとって重要な要素です。
現在NPBでは、バッテリー(投手と捕手)とバッターを少し斜め後方から捉えるアングルが主流となっています。
このアングルは、長年日本の野球ファンに親しまれてきました。
しかし、メジャーリーグベースボール(MLB)では真後ろからのアングルが増えつつあるんです。
MLBでこのアングルが増えている理由は、ボールの変化や球筋がより分かりやすく、ストライクゾーンの判定にも適しているためだとか。
MLBだけではなく、つい先日行われたジャイアンツと台湾チームとの試合でも、このMLB式のは真後ろからのアングルが採用されていましたね。
ネット上では、このMLB式のアングルを支持する声が多いように感じました。
NPBカメラアングルの変遷:バックネット裏からセンター方向へ
NPBのカメラアングルの変遷を振り返ってみると、1950年代はバックネット裏からの映像が中心でした。
バックネット裏からだと投手の正面や二塁手・遊撃手の動きまでしっかりと映し出すことができます。
野球という「団体」スポーツを楽しむという点では、バックネット裏のアングルにも利点がありますよね。
それが1970年代半ばになると、カメラの位置がバックネット裏から徐々にセンター方向へとシフトしていきます。
そして現在は、バッテリーとバッターを少し斜め後方から撮影するスタイルが定着しているわけです。
センター方向へのアングル変更には、いくつかのメリットがありました。
例えば、ボールのコースや変化がより分かりやすくなったこと。
これにより、投手と打者の「駆け引き」や「個人対個人」の対決が際立つようになったんです。
野球の醍醐味がより伝わりやすくなったと言えるでしょう。
NPB式とMLB式、それぞれの魅力と課題
NPB式の魅力:ストレートの質や選手の動きが分かりやすい
私自身は、現在のNPBで主流の斜め後方からのカメラアングルが大好きなんです。
なぜかと言うと、私は野球というスポーツの中で、投手の、特にストレートの質という部分に一番注目しているから。
斜め後方からのNPB式アングルだと、まずボールの高低が非常に分かりやすいんです。特にフォーシームの伸びなんかはこのアングルだとよく見えるんですよね。
さらに、バッテリーとバッターが視覚的に近い位置にいるので、視線をあまり動かさなくても三者の動きをしっかり捉えることができます。
一方、MLB式のアングルだとストレートは全て伸びのある良いボールに見えてしまい、投手のストレートの質の差が分かりにくいです。
MLB式の魅力:ボールの変化が分かりやすい
しかしながら、MLBで主流になりつつある真後ろからのアングルにも魅力があることは認めざるを得ません。
ボールのコースや変化球の動きは、正直このアングルの方が分かりやすい。
投手の制球力や変化球の曲がりを重視する人や、バッティングに注目している人には、MLB式のアングルの方が好まれるかもしれませんね。
ただ、選手間の距離が離れているため(特に上下に)、視線移動が多くなってしまうのが玉に瑕。しっかり見ようとするとすごく疲れる…。
MLB式のカメラワークだと、選手の動きを細部まで把握するのは若干難しいかもしれません。
とはいえ、これはきっと「慣れ」の問題でもあるのでしょう。
MLB式が苦手な私も、時間をかけてゆっくりと新しいアングルに慣れていけば、また違った野球の楽しみ方ができるようになるのではないかとも思います。
野球中継の未来:多様なアングルで野球の魅力を伝える
結局のところ、野球のテレビ中継に完璧なカメラアングルなんて存在しないのかもしれません。
人それぞれ、好みもあれば目の付け所も違う。
それでも、プロ野球の魅力を余すことなく伝えようと尽力するカメラマンやスタッフの方々には、心から感謝したいと思います。
私個人としては、前述の通り現在のカメラアングルが気に入っているので、今すぐにアングルを変える必要はないと考えています。
長年このアングルで野球を楽しんできたファンにとっても、急な変更はやはり戸惑いもあるでしょう。
ただ、MLBの中継も参考にしながら、より良い映像を追求するのは大切だと思います。
個人的には、NPBでもたまにやっているリプレイ映像時に真後ろからの映像を映す感じでいいんじゃないかと思います。あれはストライクゾーンに入っているかどうかのチェックにはすごく適していますよね。
最新技術の導入で、さらなる野球中継の進化に期待
ここで、NPBの中継で導入され始めている最新技術「ボリュメトリックビデオシステム」についても少し触れておきましょう。
これは、フィールドを取り囲むように設置した多数のカメラで撮影し、その映像から被写体の動きを3次元データとして生成する技術です。
これにより、あらゆる位置・角度からのリプレー映像を作ることができます。
将来的には、視聴者が自分の好みのアングルを選択できるようになる可能性も。
こうした最新技術の導入は、NPBの中継が常に進化し続けていることの表れだと思います。
伝統的なカメラアングルを大切にしながらも新しい技術を取り入れることで、より多様な視点から野球の魅力を伝えようとしているんですね。
最後に
プロ野球のカメラアングルは、ファンと球界、そして日本の野球文化を結ぶ大切な架け橋です。
伝統的なNPB式のアングルを大切にしながらも、MLB式の長所を取り入れ、最新技術も活用することで、より多様な視点から野球の魅力を伝えていくことが期待されます。
野球ファンひとりひとりが、自分なりのベストアングルを探しながら、プロ野球中継を楽しんでいきましょう!
参考
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