2018年度のプロ野球レギュラーシーズンが終わってから早1ヶ月…既に試合が恋しくなっている今日この頃。
大物がたくさんいる今季のFA市場は、さまざまな情報が飛び交って毎日のようにニュースになっていますが、私は基本的に決まる前の喧噪にはあまり興味がありません。(ジャイアンツは酷い結果に終わりそうですが…)
ですので、2019シーズンを戦う選手がはっきりと決まってから何か書こうかなと思っています。
今回は、現在DAZN(ダゾーン)で配信されている「HOME OF BASEBALL」という番組の「プロ野球シーズンレビュー投手編」を見た感想を書いてみたいと思います。
シーズンオフ期間中のDAZN
DAZNは有料スポーツ映像配信サービスで、野球やサッカー、バスケなど130以上のスポーツコンテンツが見られます。
プロ野球も一部を除いて(ジャイアンツ主催試合など)ほとんどの試合が見られるので、私もとても重宝しているのですが、当然ながら今は野球のシーズンオフ。
私は海外サッカー(特にEPL)も好きなので継続して契約していますが、野球しか見ない人は退会や一時停止している人も多いのではないでしょうか。
DAZNがそんなシーズンオフの野球ファンたちを引き留めようと企画したのが「HOME OF BASEBALL」という番組だと思います。
この番組は毎週金曜日に配信されていて、今までに「大谷翔平特集」の投手編と野手編が放送されています。
今は「プロ野球シーズンレビュー」が配信されていて、次は「カープ優勝の軌跡」を予定しているようです。
印象に残った投手記録
個人的には能見さんの100勝達成が結構印象に残っているのですが、DAZNでは少し映像が映っただけでした。
それでは番組内で紹介されていた投手記録を挙げていきたいと思います。
楽天イーグルス 松井裕樹
楽天の若きストッパー松井裕樹が達成したのは、史上最年少(22歳10ヵ月)での通算100セーブ。
高卒2年目から33、30、33セーブと順調に数字を積み上げてきた松井でしたが、今季中盤までは打たれることも多く不本意なシーズンになりましたね。
ただ、後半は徐々に例年のキレを取戻し、いいボールを投げていた気がします。
最後の方は先発で登板して相変わらずの奪三振能力を発揮していたので、来季は最初から先発で勝負しそうですね。
セーブを挙げることは一人ではできないことですし、最年少ということで若くからそのようなポジションを任せてくださったことを意気に感じています。使ってくださる監督、いつも体をケアしてくれるトレーナーさん、そしてチームの皆さんに感謝したいです。
その他、楽天の投手では則本が1000奪三振を達成しています。
記録自体は達成時点でプロ野球史上147人目と珍しいものではありませんでしたが、彼の素晴らしさは奪三振のペース。
歴代の先発投手としては田中マーくんやダルビッシュ、杉内以上の奪三振率で上にいるのは野茂さんくらいです。(今季終了時点での通算成績は1128.1回の1178奪三振、奪三振率9.40)
岸がFAで移籍してきて結果を残し、今年はちょっと則本の影が薄くなっている印象がありますが、個人的にはやはり楽天のエースは則本だと思います。
FIPは毎年パ・リーグ上位(ここ3年は1位)なのに防御率や勝敗がいまいちなのはやっぱりチーム自体の攻撃力や守備力がリーグの下位に位置しているからでしょう。
来シーズンのオフにはポスティング制度を利用したMLB挑戦の可能性が高いので、ファンの皆さんは日本での彼の活躍を目に焼き付けておきたいですね。
阪神タイガース 藤川球児
阪神のベテランリリーフ藤川球児(38)が達成したのは、史上16人目の通算700登板。
MLBから高知ファイティングドッグスを経由し、阪神に帰ってきた2016シーズンは防御率4.60でさすがの藤川もやっぱり厳しいかなと思っていました。
ですが、ここ2年は防御率2点台前半で奪三振率も11.0付近を維持していて、並の選手ではないというのを再認識させられています。
来シーズンは抑えに戻るかもという話も…
そうなると、現在通算227セーブなので今年同様の成績を残せれば名球会入りの条件である250セーブも現実的ですね。
トレーナーさんたちやファンの方がずっと応援してきてくれた700なので感謝したいと思います。
阪神タイガース メッセンジャー
今年で球団の歴代外国人選手最長記録となる9年目を迎えたメッセンジャーが10/3の広島戦で達成したのは外国人歴代最多三振1416個。
これまでは元中日郭源治さんの1415個が最多でした。
今年の試合を見る限りでは以前よりもストレートの球威が明らかに落ちて三振がとれなくなっている感じでしたが、例年よりも変化球の配分を増やしたピッチングで終わってみれば11勝7敗と貯金を4個作っています。
来シーズンからは外国人選手枠の対象から外れて日本人選手と同じ扱いを受けることになるメッセンジャー。
長い間日本球界で活躍してくれている彼は、阪神のみならずNPB全体の宝ですね。
読売ジャイアンツ 上原浩治
今シーズンMLBから巨人に復帰した上原浩治(43)が達成したのは、日米合わせても史上二人目の日米通算100勝100ホールド100セーブのトリプル100。
ちなみにもう一人の達成者はMLB8球団を渡り歩いた超汎用型投手トム・ゴードンです。
去年までイチローの同僚だった快速リードオフマン、ディー・ゴードンの父でもあるトム・ゴードンは21年の現役生活で通算138勝、110ホールド、158セーブという成績を残しています。
上原の話に戻りますが、今季はさまざまな問題で日本野球への適応に時間がかかり、満足いくシーズンにはなりませんでした。
さらに、オフには左膝のクリーニング手術を行い自由契約に…。
ただ、シーズン後半の調子は確実に上がっていたし、膝の手術が良い方向に向かえば間違いなく巨人は再契約するでしょう。
来年こそ本当の姿を見せてくれることを願っています。
千葉ロッテ ボルシンガー
今季、ブルージェイズから千葉ロッテに加入し、13勝2敗という驚異的な成績を残したボルシンガーが達成したのはシーズン11連勝。
これはロッテのレジェンド「マサカリ投法」の村田兆治さんが1985年に達成して以来の大記録です。
彼はボールを動かして打たせてとるピッチングが持ち味なので来年はかなり対策されるかもしれませんね。
ですが、マウンドやベンチでの様子を見ているとアーカンソー大卒らしい探究心に富んだ知的な印象がありますので、田村と協力して打開策を見出し結果を残すと思います。
ソフトバンクホークス モイネロ
来日2年目を迎えたホークスのリリーバー、モイネロが5/16の楽天戦で残した印象的な記録は、ペゲーロ、今江、オコエから奪った三者連続三球三振。
この記録は簡単なようで難しく、今回のモイネロで史上19度目だそうです。
今年は防御率4.53と2017シーズンに比べてかなり悪化してしまいましたが、投げているボール自体はそれほど悪くないような。
防御率悪化の原因はストライクゾーンが狭くなったことかなと個人的に思っています。
昨年に比べて与四球、被本塁打ともに増加しているので、ストライクを取りに行った甘いボールを強振されて長打のイメージが多いですね。
来年に向けて筋量を増やし体力強化に取り組むというニュースを見ましたが、彼の特長であるしなやかさを失わずに上手に仕上げてくれたらいいなと思います。
オリックス・バファローズ 増井浩俊
日本ハムからFAでオリックスに移籍した日本を代表する守護神増井浩俊が達成したのは、古巣日本ハム戦での史上4人目、日本人では江夏豊以来37年ぶりの12球団セーブ。
今季は5敗したものの63試合に登板し防御率2.49、35セーブと期待には十分に応えた成績だったと思います。
FA宣言した時にはジャイアンツに来てくれないかなと思ったものですが、DAZNでの本人のインタビューを見ているととても充実した1年だったようなので、オリックスに行ってよかったと心から思っているのでしょう。
ずっと安定した成績を残している計算できる選手なので来年もこれまでどおり活躍しそうです。
信じられないですね。ほんとに1試合1試合全力でやってきて、積み重ねて、それがこういう記録につながって、ほんとにうれしく思います。
日本ハム 宮西尚生
今年11年連続50登板以上を達成し自身の持つパ・リーグの記録を更新した日本ハムの鉄腕セットアッパー宮西尚生が達成した記録は最多通算ホールド。
これまでの最多ホールド数は、今年引退したジャイアンツの山口鉄也の持つ通算273ホールドでしたが、7/6のロッテ戦で宮西は通算274ホールド目を達成しました。
前述したオリックスの増井が尊敬する選手として真っ先に名前を挙げる宮西は、今年も55試合に登板し防御率1.80、4勝3敗37ホールドと素晴らしい成績を残しました。
最多通算ホールド数を記録してからも記録を更新し続けて、シーズン終了時には通算294ホールドまで伸ばしています。
故障なく毎年きっちりと自分の仕事をする優秀な選手だと思います。
中日ドラゴンズ 岩瀬仁紀
球界を代表する投手である増井、宮西の二人ですら脱帽するのがNPB史上No.1リリーフの呼び声も高い中日ドラゴンズ岩瀬仁紀(43)。
その岩瀬が今季9/28阪神戦で達成した前人未到の記録が通算1000試合登板。(1999年の初登板から20年)
この記録に対して宮西は「刺激というよりもあこがれ」、増井は「どうやったらそんなに投げられるんだ」と語っていました。
まさかここまで来るとは思わなかったんですけど、長い道のりでした。うれしいと言うよりもほっとしたというか、無事に終われてよかったなと思いました。やっぱりこのマウンドというのは、今日のこの歓声というのは、自分の中ですごく響きました。ありがとうございます。
通算1000試合登板、そして407セーブという今後誰も超えることができないであろう大記録を残したその4日後…
登板 | 投球回 | 勝 | 敗 | S | H | 防御率 |
1002 | 985 | 59 | 51 | 407 | 82 | 2.31 |
精神的に強くない~の部分には胸に込み上げてくるものがありました。
20年間、本当にお疲れ様でした。
さいごに
今回はDAZNで配信されていた「HOME OF BASEBALL」を見ての感想を書いてみました。
記録というものは破られるものなので、今回挙げた記録もいずれは更新されるかもしれません。(岩瀬の記録は難しいと思いますが)
来シーズン達成が予想される記録はサファテと藤川の250セーブ、増井の150セーブ、宮西の300ホールド、松坂の1500奪三振、内海の2000イニングなどでしょうか。
内海はあと31イニングなので、今年と同じくらいやれれば問題なく達成できそうですね!
どの選手も怪我に気をつけて頑張ってもらいたいものです。
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