14年ぶりに長崎で開催されたジャイアンツ主催試合。舞台は長崎県営野球場(愛称:長崎ビッグNスタジアム)です。
14年前はヤクルト相手に4-0の完封勝利
ちなみに14年前の試合は2009年4月21日に同じ長崎県営野球場で行われ相手はヤクルトでした。
試合結果は先発のグライシンガーが3安打11奪三振の快投で9回を無失点に抑え、打つ方は8番坂本のツーベース2本を含む猛打賞や亀井さんと鈴木コーチのマルチ安打など合計10安打を記録し4-0でジャイアンツが勝利。
この試合のスタメンは①鈴木②木村拓③小笠原④ラミレス⑤亀井⑥李承燁⑦阿部⑧坂本⑨グライシンガー。
7番阿部で8番坂本!?
どこからでも点が取れそうですね。強い!
2009年のジャイアンツは圧倒的な強さでリーグを制し(3連覇)、その勢いのまま日本シリーズで日ハムを降して21回目の日本一を獲得しました。
ちなみにこの年は第2回WBCも開催され、原監督は日本代表監督として侍ジャパンを率いて優勝。リーグ優勝、日本一、WBC優勝と原監督にとっては人生最高の年だったのではないでしょうか。
→【侍ジャパン】2009年・第2回WBC参加メンバーと試合結果|BASEBALL KING
14年ぶりの長崎主催試合は0-2でDeNAに敗北
それから14年後…
4月18日に行われたジャイアンツ対DeNA戦は0-2で完敗。ジャイアンツも弱くなったもんだ…。
ボロボロの先発陣の中で唯一勝ちが計算できる戸郷が登板して負けたのは本当に痛い。
まず打つ方は、前の試合で5点も取れたのにどうして弄ってしまうのか…。
門脇は練習でよほど良いバッティングをしていたんですかね。個人的には坂本を門脇に代えても得点力は上がらないと思うけど。
大学時代はIsoDが0.1を超えていたので選球眼に期待できそうだと思っていましたが、オープン戦からここまでのバッティングを見た限りでは結構なボール球にも頻繁に手を出してるし四球をたくさん稼げるタイプではなさそう。
その分打ってくれれば問題ないんですけど、前にも書いたようにどうしても左手の使い方が気になってしまいますね。打球が上がらなさそう…。
まぁ、この試合は門脇以外の選手も打てなかったので責める気はありません。
4回のエラーにならない拙守が痛かった
打てなかったのはDeNA先発の石田が良い投球をしていたということで仕方ない部分もありますが、4回に守備の乱れから先制点を取られなければこちらに流れが傾く可能性もありました。
岡本さんが素早く三塁ベースを踏んでいれば、
中山が一塁に投げる(打者は足が速くないソト)、もしくは門脇が素早く二塁ベースを踏んでいればと、エラーにはならないけど名手なら普通にアウトにできたプレーが複数ありました。
もったいない。
門脇の守備を見ていると守備範囲の広さにつながる瞬発力や球際の強さはショートを守るのに申し分ないレベルだと思います。
気になるのは細かいプレーがちょっと雑なのと送球を急ぎ過ぎてそれてしまうこと。
送球ミスに関しては同じようなシーンがオープン戦でも二度ほどありました。肩が強いのでもう一呼吸置いて丁寧に投げても十分間に合うと思うんですけどね。
中山はセカンドなら大丈夫だろうと思ったけど、今のところなかなか厳しい。
どうしても今までセカンドを守っていた尚輝が基準になってしまうので動きが物凄くスローに見えてしまいます。阪神の糸原みたい。
やっぱり瞬発力というのは才能なのか…。
これから猛練習すれば成長の余地は十分あるけど、守備重視でデータをきちんと参考にする監督ならサードか外野にコンバートされる可能性もありますね。肩は良いし。
ショートやセカンドを守らないのならもっと体を大きく重くしても大丈夫なので、高い打撃力をさらにパワーアップさせるならコンバートも悪くないかもしれません。
しかし、原監督がどれくらい守備を重視するのか…。
さらに中山本人は守備は結構やれてると思ってるっぽいのでどうなりますかね…。
今季もジャイアンツの守備は酷い
こんな風に4回の雑な守備が負けにつながったわけですが、今季の(今季も)ジャイアンツは守備が酷い。
守備指標を見てみるとチーム全体のUZRはリーグ最下位で12球団11位…。
ある程度の守備機会を得た選手の守備指標をポジション別に見てみると、キャッチャー(大城)、ファースト(翔さん)、サード(岡本さん)、センター(オコエ)がリーグ最下位で、レフトも厳しい数字。
ライトは丸が頑張っていて今のところ12球団1位、セカンドは尚輝が守っている時は12球団1位でした。ブリンソンのセンター守備は雑に見えるけど数字的には意外と良いのが驚き(特に守備範囲)。
いくら守れても打てなきゃ意味がないという人も多いとは思うけど、守りのミスからの失点は精神的にも堪えるしチームの雰囲気やゲームの流れも悪くなります。
私は投手も含め守備力が高く隙のないチームが好きだし、強い時のジャイアンツはまさにそういうチームでした。
守備重視なら中山をサードに置いて岡本さんをレフトにコンバートというのも面白いかもしれません。
とにかく、現状の拙守をなんとかしないと勝てる試合も勝てません!
不調の坂本や丸らベテランの使い方
次は不調の坂本や丸らベテランの使い方ですが…
坂本に関しては使うならスタメンで、使わないなら下で調整してもらうのがベストだと思います。今の使い方は誰にとってもプラスにならない。
私はスタメンで打席を与えても状態が全く上がらないままか、チーム方針が勝利よりも育成に変わるまでは坂本を起用したい派ですね。
丸に関しては今のところ守備やチーム打撃で貢献できているのでスタメンで使ってほしい。
先日、原監督の「ベテランクラスには50打席くらいは渡すつもりではいるけど、なかなか若い人たちにはそれだけの打席は渡せない」という言葉が話題になってましたが、それは彼らベテランのこれまで積み上げてきた信頼感が言わせたものだと思います。
→【巨人】原辰徳監督、なかなか若い人には打席は渡せない 中山礼都、門脇誠少ないチャンスものに
勝つためにまずは実績のある選手に頼りたいというのはそんなに変じゃないのでは?
問題は見切り。
今の不調が完全に衰えからくるものなのか、それとも今後の調整次第でどうにかなるものなのかをできるだけ早く見極め、前者なら成長が期待できる新しい力を起用、後者なら本人とコーチたちの頑張りで改善してほしいところです。
育成と勝利の両立は難しい
そして、チームの優勝がいよいよ厳しいな…となればどんどん若手を使っていきましょう。
先日秋広と山瀬が昇格しましたが、それ以外でも菊田(OPS.996)、廣岡(OPS.947)、北村(OPS.858)、萩尾(OPS.788)などが好調で、4日のDeNA戦で頭部に死球を受け休養中だった岡田も16日にスタメン出場しヒットを打ってます。
彼らはこのまま好調を維持できれば一軍昇格の可能性は高いと思います。
「遅い!今から育成に切り替えろ」という声もよく聞こえてくるし理解もできるけど、シーズンが始まってからまだ10数試合で優勝を諦めるのはプロ野球チームとしてどうなんでしょう?
若手を使いまくっても試合に勝てなければジャイアンツの試合を観るファンは確実に減っていくと思います。
万波、清宮、野村という期待の若手3人がほぼ毎試合スタメン出場し結果も出している日ハムでも、試合に勝てないので来場者数が減りまくってますから。
→日本ハム 新球場寂し エスコン今季最少観客1万6606人 初の2万人切りで空席目立つ 開幕戦からほぼ半減
もちろん、大谷くんや佐々木朗希のように傑出した存在が下にいるなら首脳陣もすぐに使いたくなるだろうけど、悲しいかな今のジャイアンツにはそこまで有望な若手はいません。
まずは今は不調でも実績のある選手の復活を優先し、改善が期待できなさそうだったり優勝の可能性が薄くなった時に若手を使うというのでいいんじゃないかと思います。
尚輝の打球の弱さはケガの影響?
最後に、今一番復活してほしい尚輝について。
守備は本当に圧倒的で足も問題なし、あとは打つだけなんですが、今季は開幕から調子が上がりません。
打球が以前と比べるとめちゃくちゃ弱々しいんですよね…。
そう思って打撃指標を見てみたんですが、気になったのは打球の強さを表す「Soft%」と「Hard%」の値です。
尚輝のHard%はここ数年約35%くらいだったんですが今季は約27%。そしてSoft%は例年約15%くらいなのが今季は約24%。
打席数が少ないので偏りはあるけど、数字を見ると打球が弱いのは印象だけじゃないようです。
年齢的な衰えはまずないと思うので考えられるとしたらケガ。
オープン戦の序盤はこれは間違いなく最多安打のタイトルを獲るわと思うくらい絶好調だったので、思い当たるのは16日のオープン戦(対ホークス)で牽制の際に左手にボールが当たり途中交代したこと。
左利きの晃がファーストを守ったことで起こった不幸ではあるのですが、本人は「折れた」と思うくらい痛かったみたい。(検査の結果骨折ではなく打撲)
骨に異常はなかったけどバッティングは凄く繊細なものなので、微妙にメカニックが狂ったり強い打球を打つために必須の左手の押し込みができなかったりというのも考えられます。
まぁケガの影響なのかただの不調なのかは本当のところは分かりませんが、尚輝が攻守でチームに貢献してくれなければ優勝はないのでできるだけ早く復活してほしいです。
あまりにも言いたいことが多すぎてまだまだ書き足りないけど、長くなってしまったのでこれくらいに。
いや~本当に勝てませんねー。
全然敵わないという感じではないけど勝負所で打てなかったり作戦や選手起用がうまくはまらなかったり。ストレスたまる~。
そして運も悪い。
野球にしろ日常にしろ運が良い時は逆張りだろうがなんだろうがうまくいくんだけど、運が悪い時は何をやってもさっぱりダメですからね。
誰かホームベースくらいの大きさの盛り塩を作って原監督の椅子に置かないかな。
コメント
こんにちは。minamiさん。基本的にはminamiさんの仰る通りで、個人的には原監督お得意のトレードで戦力upしかないと思います。どの団体スポーツも負試合での犯人探しの不協和音でチームが弱くなるのは常道で、既に手遅れに近いのでは嘆いております(T_T)。例え新監督になっても何も積み上がらない状態で毎年、リセットが続くことをたいへん危惧してます。頑張れジャイアンツ。
九州の六等星さん、コメントありがとうございます。
なんとなくベンチの雰囲気もあんまりよくない感じに見えたのでちょっと心配してました。
何か一つでも好転する何かがあればそこから一気によくなることもありますけどね!
とりあえず点取れない守備もできないなんてことにだけはならないで欲しいものです…。
上原浩治、高橋由伸みたいにルーキーの時点で既に完成している選手がいますが、岡本選手なんかはその将来性にかけて球団が辛抱強く起用し続けて現在に至るみたいな感じですよね。
では岡本クラスの若手がいたとして、今のジャイアンツで起用し続けることができますかね。
岡本育成中は周りを固める選手がすごすぎて岡本が結果を出さずともチームは勝てていた気がします。
我慢して起用し続けた若手が覚醒する保証なんてありませんが(カープにも伸び悩んでいる選手がたくさんいます)それでも起用し続けることは必要なのかもしれません。
2軍で実力をつけて1軍でそのままレギュラー固定なんてのが理想ですが、1軍で育てながら勝つというのは本当に難しいですね。
玉幸さん、コメントありがとうございます。
仰る通りで、基本的にジャイアンツでは結果が伴わない若手を起用し続けるという事はないですね。
ベテランが多いし、そのベテランを使わなくても納得させられるほどの若手がいるのかというと……。
若手は代打などで与えられる数打席で確実に活躍しないといけないので大変だと思います。
だけど一番辛くてもったいないのはそれほど若くはないけど1軍ではイマイチ通用しなくて2軍では無双状態の選手たちですね…。
なんか色々上手い事どうにかならないかなぁ(^^;)