春季キャンプ明けのオープン戦関西3連戦は残念ながら3連敗に終わりましたが、舞台を九州に移してのホークスとの3連戦はなんと3タテ!
さらに1日挟んでの東京ドームでの日ハム戦にも勝って現在4連勝中です。
WBCで近藤・周東・牧原・甲斐がいないとはいえ、強力ホークス打線を0→1→1の3試合合計2点に抑えたジャイアンツ投手陣にとっては大きな自信になったのではないでしょうか。
一方、打撃陣も3→2→5→5とそこそこ点は取れてます。
好調の打撃陣の中でも目立った活躍をしているのがプロ3年目の中山礼都(なかやま らいと)です。
春季キャンプは二軍スタートでしたが、下でしっかり結果を残し紅白戦でも岡田悠希とともに大活躍。
惜しくも沖縄行きは逃したものの、その後も結果を出し続けてすぐに一軍に合流し現在も好調をキープしています。
もちろん走攻守の全てで昨季よりも良くなっていると思いますが、一番変化を感じるのはやっぱりバッティング。
2022年は一軍で50試合に出場して打率.198、本塁打0本、打点3点、OPS.440。
個人的には高卒2年目ならこんなものだろうとも思うのですが、守備も含めて多方面からかなり厳しく叩かれていたイメージがあります…。
そんな中山が、まだオープン戦とはいえ打率4割超えをキープし特大ホームランや1試合4安打も記録。
昨季一軍で思ったような活躍ができなかったことが物凄く悔しかったらしく二軍落ち後からシーズンオフにかけて相当練習したみたいですね。
並みの選手なら高卒2年目だし一軍に上がれただけでも満足と思いそうなものなのに…そういうハングリー精神というか向上心の高さが中山の大きな魅力だと思います。
「将来的に中山はジャイアンツの主力選手になる!」と言い続けてきた私としてはうれしい限り。
では、昨季と比べて具体的にどのあたりが変わったのか。まず目についたのはバッティングの「構え」。
左が昨季2022年で右が今季2023年の構え。
昨季に比べると上半身はバットを体の中心近くに置き脇を締め気味に、下半身はスタンスが若干狭くなっているように見えます。
昔のプロ野球選手っぽい構え。加藤英司さんとか。
見た目は正直昨季の方がかっこいいですね。
構える前に何度か肩を上下させている様子が見られるので力を抜くこと(脱力)が目的なんでしょう。
特に左肘の力みについては高校時代から気にしていたようです。
試しに今年の中山のフォームを真似して右打席で構えてみたら右投げ右打ちの私にはかなり窮屈に感じました。
右利きの人が右打席に立つ場合は落合さんの神主打法みたいにもう少し腕を伸ばして構えたほうが楽な感じになりそうなんですが…
中山のような右投げ左打ちの選手はリードが右手で体の右半身に意識が集中しているはずなので脇を締めて構えてもあまり気にならないのかもしれませんね。
まぁ、構えに関しては絶対こうじゃなきゃいけないというのはなく、トップに気持ち良くスムーズに入っていけるならどんな形でもいいらしいですが。
トップはあまり変わらないように見えるけど、今季の方が若干浅めに見えます。
ステップ幅は今季の方が少し広め?
左足に乗せた体重をしっかり右足に移動したい、スイングの軌道を若干アッパー気味にしたいなどが理由でしょうか。
昨季打った26本のヒットの内、長打は二塁打1本だけだったので今季は長打力アップにこだわっているのかも。
ちなみに去年に比べて今年はバットも多少長く持ってはいるのですが、上画像の2022年のフォームは追い込まれた後さらにバットを短く持っている時の写真なのでここまで明らかな差はありません。
すごいなぁと思ったのは構えにしてもステップ幅にしても、ボールにバットを当てるのが難しそうな方向に変化していること。
打撃は動きが少ないほどミートしやすいイメージがあります。
このフォームでしっかりボールを捉えられるのはさすがのバットコントロールというか、やっぱり優れたハンドアイコーディネーション能力を持っているんだなぁと。
私が彼の高校時代のバッティングを見た時に一番驚いたのはその部分でした。
最近では運良く一二塁間を抜けてくれたというような当たりも多かったので今の成績は出来すぎな感もありますが今のところミートも問題なくできているし去年よりも強い打球が飛ばせていて本人の感触も良さそうですね。
ちょっと左手の押し込みが弱い気がするけど、これは右投げ左打ちの宿命みたいなものだし中山は長距離打者じゃないのでまぁヨシ。
このまま好調をキープしてもらってまずは開幕を一軍で迎えてほしいです。
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