読売巨人軍の長嶋茂雄・終身名誉監督が３日午前６時３９分、肺炎のため、東京都内の病院で死去しました。８９歳でした。
長嶋茂雄氏は1936年2月20日生まれ、千葉県印旛郡臼井町（現：佐倉市）出身。1958年から1974年まで17年間現役選手として活躍し、通算2186試合、打率.305、2471安打、444本塁打、1522打点を記録。首位打者6回、本塁打王2回、打点王5回、MVP5回を獲得しました。
現役引退後は監督として1975年から1980年、1993年から2001年まで指揮を執り、通算1034勝889敗59引き分け、勝率.538。セ・リーグ優勝5回、日本一2回の実績を残しました。
2013年に国民栄誉賞、2021年に文化勲章を受章。「ミスタープロ野球」「ミスタージャイアンツ」として親しまれ、王貞治氏とともに「ON砲」として巨人のV9に貢献された偉大な野球人でした。
ニュースに一言
長嶋終身名誉監督の訃報が入りました。心よりご冥福をお祈りいたします…
ショックだよ。ミスタープロ野球がいなくなってしまうなんて…
とにかく明るくて太陽のような人だったよね。亡くなられたことで日本中が暗く寂しい気持ちになってると思う。
長嶋さんがプレーしているところは見たことないけど、お喋りしてる映像は見たことあるよ。ユーモアのある人柄が印象的だったな～。
野球選手としてはどんなところが凄かったの？ミスタープロ野球ってことは史上最高の野球選手なんだよね？
長嶋さんの偉大さは単純な成績だけじゃ語れないよね。通算成績はもちろん素晴らしいけれど、それ以上にあの人柄と野球への情熱が多くの人を魅了したんだろうね。
うんうん。王さんの868本塁打みたいなインパクトのある記録はないけど、長嶋さんの方が「スター」って感じだよね。
あとは「勝負強さ」が別格！生涯得点圏打率を見ると走者なしでは.294だったのが、例えば走者二・三塁では.380まで跳ね上がるんだよ。
そんなに？チャンスに強すぎでしょ！
日本シリーズでの成績はもっと凄いよ！レギュラーシーズンの打率.305が日本シリーズでは.343。長打率は.540から.694に激増して、OPS1.096という異次元の数値。シリーズMVPは史上最多の4回獲得なんだから！
へぇ〜！大舞台でこそ輝く選手だったんだ。天覧試合のサヨナラホームランとかも有名だよね。
そう！皇室観戦試合では打率.514という驚異的な数字。まさに「最も重要な瞬間で最高のパフォーマンス」を発揮する天才だったの。
なるほど〜。あとは？もっと凄いところを教えて！
そうだな～。長嶋さんは野球がエンターテイメントだということを誰よりも理解していた選手だと思う。5ツールプレイヤーとしても完璧で、通算190盗塁、74三塁打という足もあったし、三塁手としての守備も一流だった。
4番打者で31盗塁した年もあるんだよね。
1960年だね。右打者でこれだけの機動力を持ちながら長打力もあるなんて、本当に規格外の存在だよね。
でも王さんと比べるとどうなの？記録的には王さんの方が上って感じがするけど。
王さんの868本塁打は確かに人類史上の偉業だけど、総合力では長嶋さんの方が上だったかもしれないね。王さんはパワーに特化したタイプで、長嶋さんは打撃・守備・走塁・勝負強さの全てが一流の万能型。
野球選手としての完成度では長嶋さんの方が高かったってことか。
見る人がどこを評価するのかにもよるけど私はそう思うな～。
そうか～。あと、長嶋さんも王さんも「ジャイアンツ」でこれだけの成績を残したのもポイント高いよね。
確かに長嶋さんが置かれた環境の厳しさも考慮すべきだね。相手チームのエースが必ず先発してくるし、通算205敬遠（右打者歴代1位）を受けるほど警戒されていたなかでの成績だからね。
敬遠割合.212は通算1位で、1960年なんて四球70個中、敬遠四球32個。約2個に1個が敬遠だよ。
それは異常だね！相手がそれだけ恐れてたってことだよね。
それに17年間ずっと巨人のクリーンアップとして重圧を背負い続けて、さらに極端な投高打低時代での成績だからね。傑出度は歴代でも1、2を争うんじゃないかな。
よく「記録より記憶」って言われるけど、「記録も記憶も最高レベル」だったんだね～。
そうだね。それが正当な評価だと思う。どちらかというと過小評価されてる気がするね。
あと、あくまで私のイメージだけど、長嶋さんは数字を追うこと以上に常勝ジャイアンツの勝利とファンを楽しませることを優先してたんじゃないかな。結果として素晴らしい成績がついてきたって感じ。
うん？数字や効率を求める選手とは違う考え方ってこと？
そう！メジャーな数字以外、例えば犠牲フライ率なんかを見てもファンが求める場面で確実に仕事をしてるんだよね。チームのため、ファンのためという純粋な動機を形にする能力は歴代選手の中でナンバーワンだと思う。
野球がエンターテイメントだとすると、長嶋さんは最高のエンターテイナーだったってことだね。
その通り！技術・パワー・勝負強さ・エンタメ性・カリスマ性の全てを最高レベルで兼ね備えた、日本プロ野球史上唯一無二のスーパースターだった。だから「ミスタープロ野球」って呼ばれるんだよ。
本当に偉大な人だったんだね。ON時代の巨人ファンは世界屈指の長打力を持つ王さんと、史上最高の5ツールプレイヤーでチャンス鬼強の長嶋さんを同時に見られて幸せだったろうなぁ。
ヤンキースのベーブ・ルースとルー・ゲーリッグの組み合わせにも匹敵する、野球史上でも極めて稀な幸運だったと思うよ。
そんな偉大な方がいなくなってしまうなんて…。でも長嶋さんが野球界に残してくれた功績は永遠に語り継がれるよね。
そうだね。日本プロ野球界が失ったものの大きさは計り知れないけれど、長嶋さんが体現してくれた野球の素晴らしさはこれからも多くの人に愛され続けるはず。
長嶋さん、本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします。
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